観光バスや福祉車両の事業を手掛ける萩交通サービス(香川県観音寺市)は、JR観音寺駅(観音寺市栄町)と雲辺寺ロープウェイ山麓駅(観音寺市大野原町)を結ぶシャトルバスの運行を2日、スタートした。土日祝日に限り、1日2往復運行する。これまで雲辺寺ロープウェイにアクセスする公共交通機関はなく、個人の遍路客らの利便性を高める。


JR観音寺駅発の第1便のシャトルバスに乗車する家族連れ=観音寺市栄町

JR観音寺駅発の第1便のシャトルバスに乗車する家族連れ=観音寺市栄町


 ダイヤはJR観音寺駅発が10:10と12:15。10:10発の便は豊稔池堰堤(えんてい)(観音寺市大野原町)を経由し、25分間停車して観光する時間を設ける。

 運賃は大人(12歳以上)往復千円、片道500円、障害者と子ども(4~11歳)往復500円、片道250円、幼児(3歳以下)無料。豊稔池を経由する便は大人往復1500円、片道750円、障害者と子ども往復千円、片道500円。乗車前にチケットを購入してもらう。車両は25人乗りの小型または27人乗りの中型を使用する。

 同社の今井崇敦(たかのぶ)副社長は「雲辺寺ロープウェイに行くバスはないかと市などに問い合わせがあると聞いている。ロープウェイの運営会社の要望もあり、採算は厳しいかもしれないが、地元のバス会社としてシャトルバスの運行を決めた」と話している。

 雲辺寺ロープウェイ山麓駅第2駐車場には4月に寝台特急「ブルートレイン」2両が移設され、遍路宿としてのオープンに向け準備が進んでおり、開業後の宿泊者の需要も見込む。

(四国新聞・2021/05/03掲載)


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