軽妙な詩書画に熱視線 さぬき、細川林谷記念館で特別展 拡大複写した代表作紹介
香川県さぬき市出身の江戸期の篆刻(てんこく)家、細川林谷(1782~1842年=諸説あり)の作品を紹介する特別展が、同市寒川町の細川林谷記念館で開かれている。代表作の一つ「西国順礼詩画帖(さいごくじゅんれいしがじょう)」の前半部を拡大複写して28枚展示。来場者は才能あふれる林谷の筆致を楽しんでいる。20日まで。
篆刻だけでなく、詩書画にも優れる林谷を多くの人に知ってもらおうと、10月の開館2周年を前に市教委が開催。林谷が描き残した旅先のスケッチのうち、今回は、西国順礼詩画帖にスポットを当てた。
特別展は「旅する印人 細川林谷特別展~探奇の遊歴 西国順礼の旅(Ⅰ)~」。西国順礼詩画帖は江戸に居を構えていた林谷が49~50歳の頃、瀬戸内海を経て九州へと至る旅で目にした風物を墨彩画と詩書で記録したもの。
縦約28センチ、横約20センチの収録図約60点のうち、今回は縦約112センチ、横約80センチの大きさに拡大複写した28点を展示。中でも本州に船で渡る際の様子を描いた作品では、五剣山や屋島、高松城を繊細なタッチで描いており、来場者からひときわ注目を集めている。
市教委は「文人として篆刻だけでなく、詩書画も評価され、いわゆるマルチクリエーターだった。作中には林谷が自身を描いた『朱色の着物を着た人物』がしばしば登場するユーモアもあって面白く、才能に触れてほしい」としている。
入場無料。時間は午前9時~午後5時(入館は同4時半までで、20日は同3時まで)。月曜休館。問い合わせは細川林谷記念館〈0879-43-0655〉。
(四国新聞・2026/09/05掲載)

