高級路線バス、来月運行 関西―中四国6日かけ周遊 神姫バス、万博訪日客に照準
大阪・関西万博の開催でさらなる増加が期待される関西方面へのインバウンド(訪日客)を瀬戸内エリアに呼び込もうと、関西と中四国を周遊する「高級路線バス」の運行が始まる。豪華な専用車両が週2回、兵庫や中四国を6日間かけて巡り、乗客は好みの場所や体験プログラムを選んで1日単位から乗車できる。3月下旬に運行開始予定。
神姫バス(兵庫県)が企画。初日は兵庫県姫路市から岡山県の倉敷美観地区や宇野港まで、2日目は倉敷から高松市を経由して松山市へといった具合に、兵庫、香川、愛媛、徳島、岡山、広島の6県を巡る。高松ではうどん打ち体験や女木島観光、徳島県の大歩危峡では遊覧船に乗船するなど、その土地ならではの体験が楽しめる。
専用車両は、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」などを手がけた水戸岡鋭治氏がデザイン。シートは3席7列の21席で、日本語と英語ができる乗務員が同行する。車内にはバーカウンターもあり、日本酒などを提供する。
個人旅行の訪日客が主なターゲットで、料金は1日当たり6万3千円。担当者は「好きな場所と体験を『いいとこ取り』してもらいながら、瀬戸内エリアを優雅に効率的に回ってもらいたい」と話す。
昨年12月上旬には、イタリアから旅行会社を招いて体験ツアーを実施。うどん打ち体験などを楽しんだパオラ・直美・アントネッリさんは、「イタリアでは日本文化や日本食がブーム。四国にはすごくポテンシャルがあると感じたし、これからどんどん関心が高まると思う」と話していた。
(四国新聞・2025/02/19掲載)