土庄―岡山間を定期運航するフェリーにイルミネーションを施し、地元住民や観光客らにナイトクルーズを楽しんでもらう実証運航が22日夜、土庄港沖であった。乗船した参加者たちは、華やかな電飾を眺めながらロマンチックな気分に浸った。


点灯式でフェリーのイルミネーションに明かりがともると、一斉にスマートフォンを向けて撮影する参加者たち=土庄港

点灯式でフェリーのイルミネーションに明かりがともると、一斉にスマートフォンを向けて撮影する参加者たち=土庄港


 実証運航は、土庄港―新岡山港間など小豆島発着のフェリーを運航している国際両備フェリー(岡山県岡山市)が、島への誘客や地域活性化につなげようと企画。観光庁の既存観光拠点再生・高付加価値推進事業(交通連携型)の採択を受けて実施した。

 小豆島観光協会の告知などで実証運航を知った住民や、ホテルの宿泊客ら約30人が参加した。約1万個の発光ダイオード(LED)を飾り付けたフェリーは土庄港で点灯式を行った後、周辺海域を50分ほど航行。沖合で停留すると、電飾を施した別の観光遊覧船がフェリーの周りを航海する「サプライズ演出」もあった。

 いてつく寒さにもかかわらず、参加者の多くはデッキに出て、記念写真を撮るなどしてクルーズを満喫。母親と乗船した星城小3年の児童は「ピンクと青のイルミネーションがとてもきれい。船にはブランコや滑り台もあって楽しめた」と笑顔を見せた。

 国際両備フェリーの担当者は「イルミネーションクルーズは、普段は定期運航後に係留しているフェリーの有効活用につながる。夏場を中心に期間運航できるようになれば、島の夜型観光に弾みがつくのでは」と話した。

 実証運航は2月14日にも実施する。参加は無料。問い合わせは国際両備フェリー予約センター、電話050-3530-4239。

(四国新聞・2022/01/25掲載)


両備小豆島フェリーグループ


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