香川県高松市のサンポート高松と直島町で2027年夏の高級ホテル開業を計画している四国電力は15日、施設概要を正式発表した。ホテル名は高松、直島の施設を一体化して「マンダリンオリエンタル瀬戸内」とし、香港に拠点を置くマンダリンオリエンタルホテルグループが「周遊型ホテル」として運営する。客室数は高松に建設する13階建てが92室、古民家風の直島の施設が22室で、宿泊料は標準的な客室で1室10万円以上を想定。建設費は約250億円で来年夏の着工を予定している。


マンダリンオリエンタル瀬戸内・高松(中央)のイメージパース


マンダリンオリエンタル瀬戸内・直島のイメージパース


 エリア周遊型の最高級ホテル整備は国内初といい、国内外の富裕層を主なターゲットとする。四電は、ホテルを整備・所有する合同会社「四国まちづくり&おもてなしプランニング」を百十四銀行など4地銀、JR四国、竹中工務店など8社と1日付で設立。出資比率は四電が50%以上で、ほかは非公表とした。
 高松のホテルは県が所有するサンポートB2街区に建設。13階建て地下1階で敷地面積約5千平方メートル、延べ床面積約1万8500平方メートル。客室面積50平方メートル以上の92室を整備する。B2街区については同日、県と合同会社が約15億7800万円の売買契約を結んだ。
 直島では、本村地区で母屋などが国の文化財に登録されている日本家屋「おおみやけ」を改修するなどし、2階建てのメイン棟と離れ3棟を整備する。4棟合計の敷地面積は約5800平方メートル、延べ床面積は約3900平方メートル。
 高松、直島とも付帯施設としてレストランやバー、スパなどを計画している。
 この日は合同会社の代表者らが高松市の栗林公園で会見。マンダリンの開発責任者は「稼働率は7割以上が目標。瀬戸内エリアでは今後、国内3件目のホテル整備も進めたい」との構想を明らかにした。

(四国新聞・2023/12/16掲載)


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