静寂、霊気 青の世界へ 東山魁夷せとうち美術館で作品展
坂出市沙弥島の東山魁夷せとうち美術館でテーマ作品展が開かれており、夜の静寂や自然の霊気を感じさせる魁夷の青色を基調とした作品などを紹介している。会期は7月11日(日曜日)まで。
1階展示室は「青への祈り」と題して12点を展示。このうち「山嶺湧雲(さんれいゆううん)」は霧深い静かな風景を題材に、水墨画のように濃淡を付けて生命力を巧みに表現。中国の桂林が取材地の「灕江月明(りこうげつめい)」は、中国らしい急峻(きゅうしゅん)な山々のシルエットが月夜に浮かぶ美しい情景が描かれている。
このほか、月明かりに照らされた雪原やきらめく星空、神々しい白馬など心落ち着く作品が並んでいる。
2階は「風景と語る」をテーマとし、魁夷の文章を手掛かりに制作時の心境に触れてもらう趣向で14点を紹介。70代で制作した「若葉の径(みち)」は「緑の山々や若葉の森は私を迎え、山の呼吸と私の鼓動がひとつになって響き合うのを感じる」という言葉と共に楽しむことができる。
(四国新聞・2021/07/05掲載)
東山魁夷せとうち美術館
所在地 | 香川県坂出市沙弥島224-13 |
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開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日(休日の場合は開館、翌日火曜日が休館) |
TEL | 0877-44-1333 |