秋感じる限定御朱印授与 善通寺・出釈迦寺 与謝野晶子の短歌テーマ
香川県善通寺市吉原町の四国霊場73番札所・出釈迦寺(岡田幸恵住職)は、与謝野晶子が当地を訪れた際に詠んだ短歌を書いた限定の御朱印を授与している。
晶子は1931年に夫で詩人の鉄幹と講演のため訪問。その際、善通寺市西部に連なる我拝師山など五つの山「五岳山」に沈む夕日と秋の讃岐の風景の美しさを短歌にしたためた。
出釈迦寺では2006年、五岳山の中腹に位置する奥の院参道口にこの短歌の歌碑を建立。歌碑には「讃岐路は浄土めきたり秋の日の五岳のおくにおつることさへ」と刻まれている。
御朱印は、朱色の和紙に短歌が書かれており、近くにはモミジのスタンプを押して秋らしい雰囲気にした。500枚限定で1枚300円。岡田住職は「これをきっかけに、近代歌壇を代表する歌人が善通寺の歌を詠んでいたことを知ってほしい」と話している。
(四国新聞・2021/11/24掲載)