香川県丸亀市福島町のみなと公園周辺で市の社会実験イベント「ふらっとパーク&ストリートテラスまるがめ」が開かれている。ベンチやテーブル、日陰棚(パーゴラ)が設置され、“土足禁止”の人工芝も敷かれるなどした憩いの空間で、家族連れらがキッチンカーのグルメやクラフトビールに舌鼓を打ちながら思い思いの時間を過ごしている。


思い思いのスタイルで憩いの空間を楽しむ来場者=丸亀市福島町

思い思いのスタイルで憩いの空間を楽しむ来場者=丸亀市福島町


 イベントは、市中心部のにぎわい創出の方策を探るのが目的。丸亀港からも近い同公園とその北側の市道に四国化成工業などと連携して屋外公共空間「パークレット」を整備し、市民や瀬戸内国際芸術祭が開催されている同市の本島を行き来する観光客らを誘導して新たなにぎわいにつながるか検証する。
 初日となった1日は、観光客が本土側に戻り出す午後4時にスタート。日が暮れ始めると、幼児を連れた家族が人工芝の上に腰を下ろして遊んだり、ベンチや階段に腰かけた若者らが瀬戸内海の夕焼けを眺めながらビールを味わったりしていた。
 取り組みに協力する香川大の学生は地場産品の「丸亀うちわ」を使い、発光ダイオード(LED)などで飾る「光るうちわ」作りのワークショップを展開。会場脇のキッチンカーでクレープなどを販売していた平石由美子さん(50)は「ありがたい機会。ロケーションも本当に素晴らしい」と笑みを浮かべていた。
 イベントは今月8、15日と11月5、6日にも実施。時間は午後4~8時。運営する市都市再生推進法人HYAKUSHOの湯川致光社長は「来場者の反応を見ながら仕掛けも考えたい。思い思いのスタイルで、この空間を楽しんでもらえれば」と話している。

(四国新聞・2022/10/04掲載)



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