鉄道博物館、出発進行 三豊で8日オープン ジオラマやミニSL
夢の博物館が出発進行―。香川県観音寺市在住の元教員・木川泰弘さん(62)の鉄道コレクションを展示した鉄道博物館「K トレインワールド」が8日、三豊市豊中町のJR比地大駅に隣接する広場にオープンする。地域の名所や観光スポットを盛り込んだ自作のジオラマは圧巻で、貴重な鉄道部品や乗って楽しむミニ鉄道もあり、子どもも大人もくぎ付けになりそうだ。
JRの駅舎をイメージしたという博物館(約126平方メートル)は、木川さんが2017年春、中学教員を定年退職した際に計画。完成に「鉄道ファンのみならず、誰もが楽しく集える空間を提供したい。地域のにぎわい創出・活性化に貢献できれば」と話している。
館内には鉄道模型が走るジオラマが広がる。欧米で主流の「HOゲージ」(線路幅16・5ミリ)と呼ばれるレール(総延長約60メートル)を敷設。父母ケ浜や銭形砂絵、「天空の鳥居」で知られる稲積山など、地元の名所を巡るように路線が敷かれ、観光地の紹介にも一役買っている。実物の80分の1で復元したまち並みは、人々の暮らしが想像できるほどのこだわりぶりだ。
汽笛が鳴り、遠隔操作で複数の列車が一斉に走り始める。速度調整も可能で、保有する模型車両は、蒸気機関車(SL)、特急、新幹線など1千車両以上。国内にとどまらず世界の列車も自慢の一つだ。
SLで実際に使われていたナンバープレートや急行列車のヘッドマーク、車掌気分が味わえる運転席など鉄道ファン必見のコレクションが並ぶ。カフェスペースがあり、行き交う列車を眺めながら飲食も可能。
開館を前に、比地大小の児童が見学し、本物そっくりに作られたジオラマに大喜び。5年の石田一平君(10)は、電車の車窓の高さに目線を下げながら「汽笛や列車、まち並み、全部がすごく本格的。ミニSL乗車も気持ちよかった」と笑顔を見せていた。
8日は午前10時からセレモニーがあり、正午から一般開放される。開館日は毎週、土日祝日の午前10時からで、入場料は500円(ワンドリンク付き)。
(四国新聞・2019/09/08掲載)
K トレインワールド
所在地 | 香川県三豊市豊中町比地大2509 |
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開館日 | 土曜日、日曜日、祝日 |
開館時間 | 10:00~ |
入場料 | 500円(1drink付) |