春の陽気に誘われて香川県内の桜はここ数日で一気に満開に。4年ぶりに新型コロナウイルスの行動制限がない桜の季節を迎えた香川県内の名所を紹介します。

公渕森林公園(高松市東植田町)

 高松市郊外にある「水と緑と花の公園」。公園の入り口から約500メートルにわたって続く通りには、道の両側に立ち並んだ桜が淡いピンクのアーチをつくり、来園者を出迎える。花をめでつつ、散策やアスレチックなどを楽しむ大勢の家族連れらでにぎわっている。(30日撮影)


公渕森林公園


金刀比羅宮(琴平町)

 象頭山の中腹に鎮座している「こんぴらさん」。ソメイヨシノなど約3500本が境内を華やかに装っている。大門から約150メートルにわたって石畳が続く「桜馬場」では、両側に並ぶ桜が薄桃色のアーチをつくり出し、参拝者を出迎えている。(29日撮影)


金刀比羅宮


丸亀城(丸亀市一番丁)

 「石垣の名城」として親しまれる城内にはソメイヨシノを中心に約650本が咲き誇っている。大手門近くのうるし林や二の丸などが人気スポット。約20の露店が連日軒を連ね、夜桜の観賞用に約500個のぼんぼりを点灯。ライトアップも行っている。(29日撮影)


丸亀城


門入の郷(さぬき市寒川町)

 門入ダム周辺に約千本の桜が点在。家族連れらが散策やキャンプなどを楽しみつつ、春の訪れを感じている。カメリア温泉近くの真っ赤な「門入ブリッジ」の近くには色とりどりのこいのぼりが29日に設置され、満開の桜との競演は見どころの一つ。(28日撮影)


門入の郷


琴電挿頭丘駅周辺(綾川町)

 線路沿いに100メートルほどソメイヨシノが連なる。近くの陸橋からは、電車を覆うように伸びる桜とのコラボレーションを見下ろす構図を楽しめる。花びらの中を車体が走り抜けていく光景は圧巻。車窓からも青空に映えた鮮やかな桜が観賞できそう。(29日撮影)


琴電挿頭丘駅周辺


城山桜公園(小豆島町)

 木下恵介監督の映画「二十四の瞳」(1954年公開)で大石先生役の故高峰秀子さんと子どもたちが一緒に「電車ごっこ」する場面が撮影された桜の名所。ソメイヨシノなど約500本の淡いピンク色と、眼下に広がる池田湾の眺望がセットで楽しめる。(30日撮影)


城山桜公園


亀鶴公園(さぬき市長尾名)

 東讃屈指の桜の名所として知られている。宇佐神社から園内の宮池に浮かぶ亀島まで約300メートルにわたり、堤の両サイドに約200本の桜並木が続く。今年は日没から午後9時までライトアップを実施しており、夜桜を楽しむのも一興。(28日撮影)


亀鶴公園


鎌田池周辺(坂出市小山町)

 市民に親しまれる坂出の桜の名所。池の北側に設置されている約650メートルの遊歩道沿いに、約100本のソメイヨシノが咲き誇る。飯野山(讃岐富士)を背にした散策コースとしても人気が高く、訪れた人たちの身と心をリフレッシュしてくれる。(28日撮影)


鎌田池周辺


朝日山森林公園(三豊市高瀬町)

 標高238メートルの山頂に向かう車道、遊歩道沿いに連なる桜のトンネルが圧巻。ソメイヨシノを中心に約2千本が満開となり、視界いっぱいにピンク色が広がる。絶好の花見日和、桜の枝越しに望む麻盆地や三豊平野の春景色に心が洗われる。(29日撮影)


朝日山森林公園


豊稔池堰堤周辺(観音寺市大野原町)

 開花が遅れている観音寺市の桜の名所の中で比較的早く、ほぼ満開になった。ヨーロッパの古城を思わせる堰堤(えんてい)と桜とのコラボが壮観。堰堤を見上げる豊稔池遊水公園のあずまや付近にもソメイヨシノの並木があり、山里に彩りを与えている。(30日撮影)


豊稔池堰堤周辺


桃陵公園(多度津町)

 市街地や瀬戸内海を見渡せる高台にソメイヨシノなど約1500本が花を咲かせる。人気はすり鉢状の斜面が鮮やかなピンク色に染め上げられたコンコース広場。午後9時までライトアップしており、4月2日には4年ぶりとなる「たどつさくらまつり」を開催する。(29日撮影)


桃陵公園


殿川ダム公園(小豆島町)

 伝法川上流の殿川ダム周辺の約1万3500平方メートルの敷地にソメイヨシノなど約110本が植樹されている。標高約140メートルの高台ながら日当たりが抜群で、島内の他地域より開花が早い。ピンク色の花同士が押し合うように咲いている。(29日撮影)


殿川ダム公園


白山神社(三木町)

 讃岐七富士の一つで、「香川のみどり百選」にも選ばれている三木町のシンボル・白山。その麓にある白山神社は、桜の名所として地元住民らに知られている。淡いピンク色の花々がかれんに咲き誇り、花見やウオーキングを楽しむ人々の心を和ませている。(28日撮影)


白山神社


青ノ山山頂(宇多津町)

 標高224メートルの山頂には展望台があり、瀬戸大橋と瀬戸内海に浮かぶ島々や宇多津の町並みを見渡せる絶景スポット。芝生広場を約50本のソメイヨシノが取り囲む。遊具や遊歩道も設置されており、満開の時期にはピクニックに訪れる家族連れも多い。(29日撮影)


青ノ山山頂


不動の滝カントリーパーク(三豊市豊中町)

 高さ約50メートルの絶壁を流れ落ちる「不動の滝」とソメイヨシノが織りなす風景が絵になる。園内の約300本の桜は30日に満開を迎えた。遊歩道に覆いかぶさるように咲き、春色に染める。名物となっているこいのぼりは4月に入ってから掲げられる予定。(30日撮影)


不動の滝カントリーパーク


紫雲出山山頂園地(三豊市詫間町)

 「日本で桜を観賞するのに最も美しい場所」として昨年末、フランスの名門紙に紹介された。標高352メートルの山頂付近は例年、平地より開花が遅いが、今年は同時期に満開に。山肌を覆う桜並木と瀬戸内海にぽっかり浮かぶ島々。絶景にただ見とれ、立ち去り難い。(特別な許可を得て、ドローンで30日撮影。撮影は東かがわ市のNPO法人「輝」)


紫雲出山山頂園地


栗林公園(高松市栗林町)

 ソメイヨシノやシダレザクラなど約300本が花を咲かせる。恒例のライトアップは31日~4月9日。暗闇に浮かび上がった淡いピンク色の花が幻想的な雰囲気を演出する。北湖で和船の乗船を楽しみながら、情緒あふれる夜の庭園美を満喫するのもお勧めだ。(30日撮影)


栗林公園


玉藻公園(高松市玉藻町)

 国史跡に指定されている高松城跡。東門を入ってすぐの桜の馬場には、ソメイヨシノなど76本が咲き誇り、春の穏やかな景色が広がる。10日までの夜間(午後5時30分~同8時)は約150個のぼんぼりがともり、幻想的な雰囲気の中、夜桜見物を楽しめる。(30日撮影)


玉藻公園


(四国新聞・2023/03/31掲載)


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