香川県小豆郡小豆島町坂手の小豆島霊場1番札所・洞雲山(加藤義昇住職)で、洞窟の岩肌に差し込む光と影のコントラストで生まれる「夏至観音」が見られるようになり、参拝者らが熱心に手を合わせたり、写真を撮ったりしている。


岩肌に差し込んだ光と影で浮かび上がった「夏至観音」=香川県小豆郡小豆島町坂手、洞雲山

岩肌に差し込んだ光と影で浮かび上がった「夏至観音」=香川県小豆郡小豆島町坂手、洞雲山


 1年で昼の時間が最も長い夏至(22日)を挟んだ約50日間のうち、晴天の日に午後3時ごろから数分間だけ見ることができる自然現象。30年ほど前にお遍路さんが偶然気付いて以来、珍しい光景をひと目見ようと多くの見物客が訪れている。

 13日は岩肌に強い日差しが差し込むにつれ、観音立像のシルエットが足元から徐々に出現。3分ほどで高さ約3メートル、錫杖(しゃくじょう)を手にしたような全身がくっきりと浮かび上がった。周辺には行者による太鼓とほら貝の音が響き、厳かな雰囲気が漂った。

 4月から同町で短期アルバイトしている中田萌さん(23)=岩手県出身=は職場の友人3人と訪れ、「初めて見たが、光と影で観音様の形になるのは神秘的。いい体験をさせてもらった」と話した。

(四国新聞・2019/06/16掲載)

小豆島霊場1番札所・洞雲山


所在地 香川県小豆郡小豆島町坂手
TEL 0879-82-068


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