日本洋画の歴史感じて 県立ミュージアム特別展 小林萬吾ら作品130点
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三豊市出身の洋画家・小林萬吾らの作品を集めた特別展「白馬のゆくえ 小林萬吾と日本洋画50年」(県立ミュージアム主催)が11日、高松市玉藻町の県立ミュージアムで始まった。小林の代表作に加え、「日本洋画の父」と呼ばれる黒田清輝や小林と共に学んだ藤島武二らの描いた名画がずらりと並び、美術ファンらを楽しませている。6月7日まで。
1868年生まれの小林は、88年に上京。黒田らが結成した洋画団体「白馬会」に参加し、1911年からはヨーロッパを歴遊した。帰国後は油彩画の日本的表現を追い求めた。
特別展「白馬のゆくえ 小林萬吾と日本洋画50年」では、明治~昭和の代表作など約130点を展示。家の門口で三味線を弾いたり、唄をうたったりして金銭をもらい歩く「門付」を行う男女と、その姿をすれ違いざまに眺める少女を描いた作品では、それぞれの境遇が細やかに表現され、人間の悲哀が感じ取れる。
このほか、渡し舟に乗り合わせた老若男女の姿にそれぞれの心情までもがうかがえるような作品や、窓から差し込む柔らかな光の中で椅子に腰掛ける女性を描いた黒田清輝の作品なども紹介。日本洋画の歴史を振り返ることができる展示に、来場者はじっくりと見入っていた。
高松市上福岡町の主婦八木明子さん(68)は「変革はいつの時代にも繰り返されてきたのだと感じた。時代の幅と奥行きが感じられてとてもよかった」と笑顔で話していた。
入場料は一般1200円ほか。高校生以下と65歳以上などは無料。問い合わせは県立ミュージアム、電話087-822-0002。
(四国新聞・2020/04/12掲載)
香川県立ミュージアム
所在地 | 香川県高松市玉藻町5−5 |
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TEL | 087-822-0002 |