東かがわ市引田の市歴史民俗資料館で、県内の藩札にスポットを当てた「サヌキの藩札展」が開かれている。県内の収集家が集めた江戸時代から明治初期まで使われた郷土の貴重な紙幣が並び、当時の暮らしの一端に触れることができる。7月15日まで。


さまざまな藩札を熱心に見入る来館者=東かがわ市引田、市歴史民俗資料館

さまざまな藩札を熱心に見入る来館者=東かがわ市引田、市歴史民俗資料館


 藩札は、諸藩が財政再建などのため、幕府の許可を得て発行した紙幣。企画展は、藩札を40年以上収集している観音寺市柞田町の岡達(とおる)さん(80)が県民に魅力を広く知ってもらおうと、昨年に多度津町内で行った第1弾に続いて開催した。

 会場には、高松、丸亀、多度津の各藩が発行した藩札や、豪商が発行した私札など約90点を展示。高松藩が宝暦7(1757)年に初めて発行した藩札のほか、銀の重さを調べるために用いられた江戸製のてんびん、現在のチラシ広告に当たる商品や商店の宣伝に使われた西讃地方の「引札」なども並んでいる。

 16、30日と7月14日の午後1~3時に岡さんが展示解説を行う。岡さんは「藩札を知らない多くの若い人にぜひ見に来てもらいたい」と話している。入館無料。開館時間は午前9時~午後5時。火曜休館。

(四国新聞・2019/06/08掲載)



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