涅槃桜、甘い香り 総本山善通寺
香川県善通寺市の総本山善通寺(菅智潤法主)で涅槃(ねはん)桜が見頃を迎え、参拝客らが薄いピンク色の花や独特の甘い香りを楽しんでいる。見頃は10日ごろまで。
涅槃桜は、1965年に真言宗善通寺派寺院・明正寺(愛媛県新居浜市)で発見され、73年に総本山善通寺が総本山善通寺に寄贈した。釈迦(しゃか)入滅の旧暦2月15日ごろに開花することから、涅槃桜と呼ばれている。
境内の宝物館周辺に高さ5メートルほどに成長した約20本が植わっている。寺によると、今年は暖かい日が続いたため、例年より1週間ほど早い2月下旬から咲き始めたという。参拝客らは写真を撮影したり、蜜を吸いに来たメジロを眺めたりして春を感じている。
かれんに咲く花に見入っていた善通寺市の友人同士の2人は「毎年変わらない姿を見せてくれてほっとしたし、元気をもらえた」と笑みを浮かべていた。
(四国新聞・2021/03/06掲載)