香川丸亀市中津町の中津万象園内にある「丸亀うちわミュージアム」で、香川県県内の刺しゅう愛好家でつくる戸塚刺しゅう協会高松支部(福本英子支部長)とコラボレーションした「刺しゅううちわ」の特別展示が行われている。国の伝統的工芸品でもある丸亀うちわの「地紙」部分に会員が動植物などをひと針ずつ心を込めて縫い付けており、来館者の目を楽しませている。


刺しゅうをあしらったうちわの特別展示=香川県丸亀市中津町、丸亀うちわミュージアム

刺しゅうをあしらったうちわの特別展示=香川県丸亀市中津町、丸亀うちわミュージアム


 戸塚刺しゅう協会は兵庫県西宮市が拠点の全国規模の愛好家グループで、その作品は豊かな色彩とさまざまなステッチを組み合わせて、刺しゅうに立体感をもたせるのが特徴。特別展示に向け、高松支部などの会員が金魚やハクチョウ、ウサギなどをあしらった計17本の刺しゅううちわを作製した。ほかのクッションやポーチなどの作品とともに紹介している。
 6日には園内の母屋で関係者ら約40人が参加してセレモニーを開催。同協会の戸塚薫会長は「伝統的工芸品とコラボできるのが大変うれしい。ぬくもりがじかに感じられる手作りの楽しさを伝えたい」とあいさつし、県うちわ協同組合連合会の山田時達会長が「丸亀うちわは多種多様で、表現に制約がないのが特徴。手技、手仕事の良さを広めていくため、お互いに切磋琢磨(せっさたくま)できれば」と述べた。
 特別展示は29日まで。ミュージアムは入館無料。開館時間は午前9時30分~午後5時。水曜休館。問い合わせは〈0877-24-7055〉。

(四国新聞・2023/06/18掲載)



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