笠田高校(香川県三豊市豊中町、神前知弘校長)の生活デザイン科フードデザイン専攻の3年生7人が、香川の魅力を発信するメニューを提案し、商品化された。イリコのかき揚げを載せたうどんや、郷土料理の「肉もっそ」をアレンジした一品などを組み合わせた。高松自動車道の豊浜サービスエリア(SA)下り線のレストランで12月3日まで販売する予定。



 同校と豊浜SA下り線を運営するエリエールフーズ(愛媛県四国中央市)、西日本高速道路サービス・ホールディングス四国支社が連携して企画した。同校の生徒がコラボしたSAのメニュー開発は初めて。メニュー名は「香川の魅力発信!まんぷく“笠高”定食」で、生徒7人のレシピ案を採用し、一つの定食メニューとした。


「香川の魅力発信!まんぷく〝笠高〟定食」

「香川の魅力発信!まんぷく〝笠高〟定食」


 メイン料理の「いりこのかきあげうどん」は、片岡彩乃さん(17)、白石來愛(ゆあ)さん(17)、長田舞香さん(17)が考案した。観音寺市伊吹島の特産のイリコとサツマイモをかき揚げの具材にした。「食品ロスをなくすために、うどんのだしに使ったイリコでかき揚げを作った」という。
 ご飯ものの肉もっそは、ゴボウやニンジン、味付け牛肉などを入れた混ぜご飯をさっと食べられるように固く握らずに丸めた三豊市豊中町の郷土料理。槙桃圭(ももか)さん(17)、柳胡桃(くるみ)さん(17)が原案を出し、同校農産科学科の生徒が栽培した米を使って今回は炊き込みご飯にアレンジした。「肉もっそは三豊や観音寺では学校給食に出ていて、みんな大好きなメニュー。県外の人にも味わってもらい、有名になったらうれしい」
 副菜は「らりるれレタスの酢みそ和え」。考案者は矢野愛夢叶(あゆか)さん(18)、篠原若那さん(18)で、郷土料理の「ちしゃもみ」をアレンジし、「らりるれレタス」をちぎって白みそと三豊市で製造された仁尾酢で味付けした。「観音寺で多く作られているレタスを知ってもらいたいと材料に選んだ。甘酸っぱく、彩りもよく仕上げた」
 同校の山田知子教頭は「地元の食材や郷土料理を人に喜ばれるメニューにするという新たな視点は、生徒たちの学びにとって大きな成果だったのでは」と話した。販売価格は1080円。提供数は平日20食、土日祝日35食。

(四国新聞・2023/11/15掲載)



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