金刀比羅宮 重文答申で記念御朱印 今月から、手ぬぐいや特別企画展も
香川県仲多度郡琴平町の金刀比羅宮(琴陵泰裕宮司)は、本宮や別宮など12棟が重要文化財に指定するよう答申されたのを記念して、限定の御朱印紙や手ぬぐいなど8種類の記念品を作製した。重文建築の魅力を紹介する特別展も開く計画で、琴陵宮司は「重文指定を契機に、歴史と伝統を多くの人に知ってもらいたい」と期待している。
同宮では既に、江戸時代に建てられた奥書院や旭社などが重文に指定されているが、今回の12棟はいずれも明治期以降の建造物。同宮はかつて「金毘羅大権現」として神仏混交の寺院でもあったが、明治初期の神仏分離令を受け、神社として本宮などを新築した。
御朱印紙は3種類あり、極彩色が特徴的な大権現時代の本宮、空から見た12の社殿群、本宮の天井に施されている「桜樹木地蒔絵(おうじゅきじまきえ)」をそれぞれデザイン。このうち蒔絵は切り絵でできており、同封の色紙と重ねると色鮮やかな桜が現れる仕組みとなっている。いずれも初穂料千円、限定5千枚。1日から順次授与している。
手ぬぐいは、昨夏に1カ月ほど同宮で研修していたフランス人、サルバドール・ニコラさんが描いた本宮周辺のスケッチを原画に採用。讃岐のり染の工房「染匠 吉野屋」(同町)が、青みがかった藍色で染め上げた。2千円、限定千枚。授与開始は22日。
また御朱印帳2種類や御朱印帳を入れる袋、代参犬のこんぴら狗(いぬ)をモチーフにしたお守りも扱う。
このほか宝物館で20日から9月30日まで、特別企画展「金刀比羅宮御本宮 明治時代神社建築の魅力」を開催。建築図面や棟札、蒔絵が入った天井板など約40点を展示する。リニューアルする高橋由一館では8月24日から9月23日まで、今年の同宮カレンダーの原画などを紹介する。
問い合わせは金刀比羅宮、電話0877-75-2121。
(四国新聞・2024/07/04掲載)