香川県高松市塩江町の宿泊施設や飲食店など11事業者が、塩江温泉郷をモチーフにしたキャラクター「塩江修子(しおのえしゅうこ)」の誕生日(29日)に合わせ、「塩江おもっしょいなキャンペーン」を行っている。期間中、特別プランで宿泊するとトートバッグがもらえるなどの特典があり、全国から訪れたファンが町内を巡りながら「推し活」を満喫している。31日まで。


道の駅しおのえでは、塩江修子の生誕を祝う特設コーナーを設置している=香川県高松市塩江町


 温泉地の魅力発信と地域活性化を狙う「温泉むすめプロジェクト」の一環。プロジェクトは、東京の企業が2017年3月に立ち上げた。有馬温泉(神戸市)や道後温泉(松山市)など、各温泉地を擬人化したキャラクター「温泉むすめ」が各地のPRに取り組んでいる。2月下旬時点で130人の温泉むすめがいるという。
 修子は同年10月に47番目に誕生した温泉むすめ。道の駅しおのえによると、同温泉郷は奈良時代に行基が発見し、空海が広めたとされている。修子はこうした塩江の歴史にちなみ、趣味が滝行、特技が長時間の正座という修行僧のような設定で、人気を集めている。
 キャンペーンでは、町内の宿泊施設5カ所で特別プランを利用すると修子のイラスト入りトートバッグがもらえるほか、ガソリンスタンドや飲食店など6カ所で決まった金額以上を使うとアクリルキーホルダーやピンバッジが購入できるなどの特典が付く。誕生日にはファンの交流会もある。
 同道の駅で勤務する溝淵絢子さん(46)が修子の存在を知り、昨年7月に町内の宿泊施設や飲食店の代表者らに協力を呼びかけ。同11月、修子を商品化して売り出すことが決まった。
 既に多くのファンが同町を訪れ、交流サイト(SNS)でも話題を集めているという。愛知県一宮市から来た30代男性は「旅が好きで、全国を巡って現地でしか買えないグッズを集めるのが楽しい。塩江は20カ所目くらい」と話していた。
 溝淵さんは「塩江を盛り上げようと、町が一体となって取り組んでいる。多くの人に塩江の魅力を知ってもらいたい」と語った。

(四国新聞・2025/03/24掲載)


塩江おもっしょいなキャンペーン


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