弘法大師空海の足跡をテーマにした交響曲を大阪フィルハーモニー交響楽団が奏でる演奏会が7月11日、香川県高松市玉藻町のレクザムホールで開かれる。中国・唐への留学を通じ、日本文化の発展に大きな影響を与えた大師の生涯を、西洋クラシックの壮大な音色で描き出す。1500人を無料で招待する。


交響曲「空海」の過去の演奏会

交響曲「空海」の過去の演奏会


 中国の非営利団体が「遍照金剛 皆共同行―交響曲『空海』演奏会」と題して高松と大阪で開く公演。プロジェクトのプロデューサーはIT関連の実業家でもある同団体の岳永徳さん。尊敬する空海の事績を音楽を通じて広く知ってもらおうと、世界各地で演奏会を開催しており、2023年に中国で初演した後、京都と東京、欧州でも実施した。
 交響曲は中国を代表する作曲家ゾウ・イエさんが制作。6楽章から成る85分の大曲で、空海の誕生から若き日の修行や入唐、帰国後の布教、入定までを合唱付きで表現する。大阪フィルの山口明洋演奏事業部長は「作曲家は映画音楽も手がけており、ドラマチックな曲調が魅力。ベートーベンやマーラーらクラシックの要素も感じられ、多様な打楽器や管楽器ソロもあるので、吹奏楽経験者にも聴いてほしい」と話す。
 合唱は中国中央音楽学院合唱団の約60人が舞台に立ち、日本語の字幕付きで日中友好の歌声を響かせる。8年ぶりの高松公演となる大阪フィルは85人編成。指揮はセントラル愛知交響楽団音楽監督の角田鋼亮さんがまとめる。
 大ホールで午後7時開演。
 観覧希望者は6月20日午後6時までに公演特設サイト〈https://kukai-concert2025.com〉から申し込む。応募者多数の場合は抽選。問い合わせは音楽事務所のKAJIMOTO〈kukai-concert2025@kajimotomusic.com〉。

(四国新聞・2025/05/26掲載)


照金剛 皆共同行 交響曲「空海」演奏会



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