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まんのうのヒマワリ畑 人を呼べ 鳥よけかかし 老人会、10体手作り あす「まつり」で披露
鳥害で悩まされている香川県仲多度郡まんのう町のヒマワリ畑のために一役買おうと、地元の高齢者らがかかしの製作に取り組んでいる。3日には一部を帆山地区のヒマワリ畑に設置。関係者は「鳥よけ効果があるかどうかはともかく、人に見に来てもらって活性化につながれば」と期待している。
町内では、帆山地区や中山ひまわり団地を中心にヒマワリを栽培し、種から搾った高品質オイルを特産品として売り出しているが、近年は鳥害が深刻化。種まき後と収穫前に膨大な数の小鳥が襲来し、収穫量に大きな影響を与えている。町は不織布設置などの対策に取り組んでおり、町老人クラブ連合会仲南支部も、かかし製作で協力することにした。
6月27日には、同町生間の支部事務所でメンバーら6人が作業。「子どもの頃に祖父母らが作っていたのを見たことがある」という鈴木正之支部長(84)をはじめ、かかし作りの初心者ばかりだったが、試行錯誤しながら取り組んだ。
古着や長さ2メートルほどの角材、針金、新聞紙、ポリ袋などを駆使。「ポーズをつけた方が面白いかも」「ちょっと腹が出ている」「頭が大きすぎて帽子が入らない」などと話しながら、和気あいあいと作業した。
かかしは計10体を5日の「まんのうひまわりまつり」で披露する。鈴木支部長は、鳥よけ効果には「鳥は賢いから…」と苦笑しつつ、「50体を目標に、毎年かかしを増やしていきたい。鳥でなく人を呼び込みたい」と意気込む。
まつりは午前9時半から午後3時まで帆山公民館周辺で開催。ヒマワリ畑に巨大迷路や写真スポットを設けるほか、生け花パフォーマンスや高校生ミニライブなどのステージイベントも行われる。
(四国新聞・2025/07/04掲載)