JR四国(香川県高松市)の四之宮和幸社長は9月30日の定例会見で、高松市に新ホテルを開業する方針を明らかにした。同市兵庫町の既存のホテルを改修し、2026年夏に「JRクレメントイン高松兵庫町」としてオープンする。27年春にJR岡山駅前に新ブランドのホテルを開業することも公表し、「今後の四国外展開に向けた重要な足がかりとしたい」と全国展開も視野に入れたホテル事業の強化に意欲を示した。


来年3月に営業を終了し、JR四国グループのホテルに生まれ変わる高松東急REIホテル=香川県高松市兵庫町

来年3月に営業を終了し、JR四国グループのホテルに生まれ変わる高松東急REIホテル=香川県高松市兵庫町


 高松市の新ホテルは、現在の高松東急REIホテルの後継となり、大規模リニューアル工事を実施した上で開業する。地上13階、地下1階建てで、ホテル部分の延べ床面積は約6500平方メートル。客室数は191室。1982年4月にオープンした前身の高松東急インから43年続く東急REIは来年3月17日で営業を終了する。
 岡山駅前のホテルは、駅東側の再開発事業の一環として整備されるホテル棟に出店。地上16階建ての7~16階部分に入り、ホテル部分の延べ床面積は約7千平方メートル、客室は177室を予定している。
 二つの新ホテルを含め、JR四国グループのホテルは高松市で3施設、全体では四国4県と岡山・兵庫県で計11施設となる。グループ内でホテル分野の売り上げは25年3月期の連結決算ベースで全体の14・5%と非鉄道事業の中核に育っており、四之宮社長は「ホテルは今後も伸びる分野。鉄道との親和性も高く、相乗効果が期待できる」と述べた。
 併せて発表した8月の営業概況によると、鉄道収入は前年同月比15・3%増の30億3700万円。内訳は普通収入が16・4%増の27億6900万円、定期収入が5・0%増の2億6800万円だった。

(四国新聞・2025/10/01掲載)



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