香川県善通寺市の総本山善通寺(菅智潤法主)金堂で17日、本尊・薬師如来坐像(ざぞう)を清める年末恒例の「お身拭い」が行われた。僧侶らがはたきやはけで丁寧にほこりやすすを払い落とし、初詣客を迎える準備を進めた。


本尊のほこりをはたきで払い落とす僧侶ら=香川県善通寺市、総本山善通寺

本尊のほこりをはたきで払い落とす僧侶ら=香川県善通寺市、総本山善通寺


 本尊は仏師・北川運長が1700年に制作。台座と光背を含めた高さは約6・5メートルで、県指定有形文化財となっている。
 作業には僧侶や職員約20人が参加。本尊の左手と、手で持っている薬壺(やっこ)を取り外した後、膝の上に乗り、和紙を付けた特製のはたきで優しくなでるようにほこりを払った。本尊の顔や法衣のひだ、右手の指などは、はけで隅々まできれいにした。また金堂だけでなく、南大門や五重塔も竹ぼうきで汚れを落とした。
 同寺広報担当の中嶋孝謙さんは「一年の汚れをしっかり取ったので、すがすがしい気持ちでお参りいただきたい。来年は丙午(ひのえうま)なので、皆さまの飛躍の年になれば」と話した。
 同寺では1月1日午前0時から、新年最初の法要や特別護摩祈祷を営むほか、年明けうどんの接待(先着千食)を行う。三が日の初詣客は昨年並みの20万人以上を見込んでいる。

(四国新聞・2025/12/18掲載)



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