「瀬戸内国際芸術祭2019」秋会期で丸亀市沖の本島を訪れる観光客を商店街や丸亀城まで呼び込もうと、商店街の活性化に取り組む有志らでつくるグループがグルメとアートを切り口にまち巡りマップを作製した。過去の瀬戸芸では、本島の来場者の流れは丸亀港やJR丸亀駅までにとどまっていたといい、マップを通して商店街や丸亀城への導線を設け、まちなかのにぎわいにつなげる。


瀬戸内国際芸術祭で本島を訪れた人をまちなかに呼び込もうと作製したマップ


 中心商店街でまちづくりのイベントを開催している「シャッターをあける会」を中心に「城下町の芸術祭実行委員会」を組織。市中心部のガイドマップを6千部作製し、瀬戸芸秋会期が開幕する28日から、丸亀港や本島港、丸亀駅の市観光案内所などで配布する。

 グルメの情報はカフェやバー、パン、ラーメン、骨付鳥をはじめ、地元の人にも人気の多彩なジャンルの29店舗を掲載。あける会の活動実績やネットワークを生かし、ほかのマップには登場してこなかったような店舗も紹介している。

 アート情報に関しては、市猪熊弦一郎現代美術館が28日から来年3月31日まで行う「いのくまさんのスケッチブック アートはバイタミン」の展示場所をマップに掲載する。猪熊の作品を絵柄にあしらったバッグなども制作、販売する。

 今回作製したマップは本年度版の予定で、継続的に内容を更新し、まちなかへの誘客に活用するほか、イベントの開催も検討したいとしている。実行委の紀伊孝彦会長は「マップは人を呼び、まちを活性化させる活動のベースになる。瀬戸芸の会期外でも丸亀のまちに目を向けて、足を運んでもらえるように取り組む」と話している。

 瀬戸芸秋会期が開幕する28日には、マップのお披露目を兼ねた二つのイベントを開催。通町商店街では地元のグルメやアート、グッズなどが出店する「丸亀城下町市場」、丸亀城に近い市民ひろばでは音楽を中心にした「COSミュージックフェス」を行う。開催時間は午後3~8時。

(四国新聞・2019/09/28掲載)


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