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昨春復活の坂出「北条念仏踊」 今年は勇ましい長刀振も あす本番、住民準備着々
昨春、31年ぶりに復活した香川県無形民俗文化財「北条念仏踊(ねんぶつおどり)」が、今年も香川県坂出市大屋冨町の厳島神社に奉納される。今回は新たに、踊り場を清める「長刀振(なぎなたふり)」という役目が復活。地元住民らでつくる保存会(吉川文雄会長)は5日の奉納本番に向け、踊りや演奏の練習を重ね、衣装や道具を手入れするなど準備を進めている。
同市東部の松山地区に伝わる北条念仏踊は、888(仁和4)年の大干ばつで讃岐国司の菅原道真が祈ると雨が降り、農民が喜び踊ったことが起源とされる。担い手が徐々に減り、1994(平成6)年の奉納以降は中断していたが、地域の伝統文化を後世に継いでいこうと、過去の奉納経験者らでつくる保存会が県や市、香川民俗学会などの協力を得て昨年4月、「復活奉納」を行った。
ただ昨春の内容は、主役の下知(げち)やそれをまねて踊る後踊(あとおどり)、本太鼓、鉦打(かねうち)で構成する「中踊り」のみ。今年は往事の規模に戻していこうと、中踊りの前に勇ましく長刀を振って踊り場を清め、軽微な踊りも披露する2人組の長刀振を加える。
保存会のメンバーらは3月7日から、神社地元の大屋冨公民館に週1回ペースで集まり、昭和期の映像記録を見て踊りの動きを確認。同28日は「ナムアミドーヤ」の念仏や笛、ほら貝の演奏に合わせながら、長刀振や中踊りを練習したほか、踊り手らが頭にかぶるかさの手直しや木製の長刀につや出しの塗料を施すなど道具の準備も進めた。
5日は同神社の桜祭りに合わせ、午前11時半ごろから奉納が始まる予定。3月に新しく保存会へ加わり、長刀振を務める同町の公務員、香川創士さん(41)は「動画を家で何度も見返して動きを覚えている。今後の世代に伝えていくため、当日は頑張って役目を果たしたい」と話していた。
(四国新聞・2026/04/04掲載)

