JTB高松支店は28日、瀬戸内の島々を巡る旅行にワンストップで対応する「瀬戸内アイランド・コンシェルジュ・サービス(SICS=シックス)」を始めた。チャーター船を活用してオリジナルの周遊プランを提供するほか、精算などを一本化することで手続きの煩わしさを解消する。手始めに瀬戸内国際芸術祭の会場をエリアに展開し、将来は瀬戸内全域への拡大を視野に入れる。


JTBがコーディネートする島巡りの旅で使われるクルーザーや遊覧船(奥)=高松港


 芸術祭閉幕後の瀬戸内の観光振興を図るとともに、旅行客の満足度を高める仕組みづくりが狙い。

 定期航路では島間の移動に制約があるため、チャーター船を手配する。瀬戸内アイランドクルーズ(高松市)やタコタコ海上タクシー(高松市)など、香川や岡山を拠点とする複数の運航業者と連携。クルーザーやヨット、遊覧船といった多彩なタイプの船から、人数や予算などニーズに合わせて提案できる体制を整えた。

 現地での観光や飲食、宿泊、陸上交通などを含め、全般的にコーディネート。島々の観光資源を結び付けたプランをオーダーメードでつくる。瀬戸内こえびネットワーク(高松市)の観光ガイドは島を案内し、より深く魅力に触れてもらう。

 対象は旅行会社や企業、団体など。JTB高松支店が相談から申し込み、支払いまで一括して受け付ける。野浪健支店長は「『ポスト瀬戸芸』で何かできないかと考えた事業。香川の観光振興や連携する業者の発展に貢献したい」としている。

(四国新聞・2019/11/29掲載)


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