香川県高松市を拠点に活動を展開する瀬戸フィルハーモニー交響楽団の第35回定期演奏会が12日、香川県高松市のサンポートホール高松大ホールで開かれる。創立20周年の記念公演となることから、有名なオペラ音楽を特集。管弦楽の演奏とともに声楽家と約50人の合唱団が情感あふれる歌声を響かせ、節目の舞台を盛大に飾る。

 瀬戸フィルは四国初のプロオーケストラとして2001年に設立。16年には日本オーケストラ連盟に準会員として加盟した。現在は約60人が所属し、ゲストを招いて行う定期演奏会に加え、自治体・企業への出張演奏や、小中学校で開く音楽教室などでクラシックの魅力を伝えている。

 記念公演は有名オペラのアリアを中心にした18曲構成で、合唱にもスポットを当てたのが特徴。「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」のほか、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より「親方たちを軽蔑しないでください」では合唱を伴った華やかな歌声で公演を盛り上げる。このほか「ナブッコ」と「蝶々夫人」の合唱曲も取り上げ、名作を彩る豊かなコーラスも聴きどころだ。

 ソリストは7人。藤谷佳奈枝(ソプラノ)、渡辺理香(ソプラノ)、薦田義明(バリトン)、若井健司(テノール)、寺島弘城(テノール)の香川県出身者に加え、現在、第一線で活躍する山下裕賀(メゾソプラノ)、宮里直樹(テノール)が名を連ねる。指揮者はオペラ公演の経験豊富な松岡究。当初は常任指揮者のノールマン・ビジャヤの予定だったが、新型コロナウイルスの影響で来日できなくなった。管弦楽は73人編成。合唱は四国二期会オペラ合唱団ほか。

 瀬戸フィルの佃昌道代表理事は記念公演について「声楽家を多く輩出している香川らしい内容」とした上で、「今後も音楽文化の普及に努め、香川が一層元気になれるよう精進したい」と抱負を語った。

 香川県などの感染症防止ガイドラインに沿って実施。14:00開演。S席4千円ほか。問い合わせは瀬戸フィルハーモニー交響楽団事務局、電話087-822-5540。

(四国新聞・2021/09/02掲載)


瀬戸フィルハーモニー交響楽団

創立20周年記念 瀬戸フィルハーモニー交響楽団 第35回定期演奏会


開催日時 2021/9/12(日)開演14:00、開場13:20
所在地 サンポートホール高松大ホール(香川県高松市サンポート2-1)
料金 S席4000円、A席3500円、学生席1500円
TEL 087-822-5540(瀬戸フィルハーモニー交響楽団事務局)

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