さぬき桜遍路 風光絶佳、花盛り
コロナ禍の中、3回目の桜の季節。まさに満開の頃を迎えた香川県内の名所を紹介します。「WEB花見」をお楽しみください。
紫雲出山山頂園地 (三豊市詫間町)
標高352メートルの山頂付近がピンク色に染まり、瀬戸内海のブルーとのコントラストは訪れる人を魅了してやまない。三豊市観光交流局は昨年に続いて、オンラインで事前予約したマイカー客に有料で入山を許可。料金は老木の保全活動などに充てられる。(特別な許可を得てドローンで3日撮影。撮影は東かがわ市のNPO法人「輝」)
城山桜公園(小豆島町池田)
1954年に公開された木下恵介監督の映画「二十四の瞳」で、大石先生役の故高峰秀子さんと子どもたちが遊ぶ「電車ごっこ」の場面が撮影された桜の名所。ソメイヨシノを中心とした約500本が公園を淡いピンク色に染め、眼下に広がる池田湾の眺望とセットで楽しめる。(3日撮影)
青ノ山山頂 (宇多津町)
標高224メートルの山頂には芝生広場があり、周囲を約50本のソメイヨシノが取り囲む。展望台は山から突き出すように設置され、そこから望む瀬戸内海と宇多津の町並みは壮観。広場内に6世紀末~7世紀初頭に造られた古墳「青ノ山一号墳」があるのも見どころ。(3日撮影)
豊稔池堰堤周辺(観音寺市大野原町)
ヨーロッパの古城を思わせる堰堤(えんてい)と桜のコラボレーションが楽しめる。堰堤に開けられた余水吐(よすいばけ)からは自然放水が見られることも。隣接する豊稔池遊水公園のあずまやの周りにもソメイヨシノが咲き誇り、山里に本格的な春の訪れを告げている。(3日撮影)
公渕森林公園(高松市東植田町)
高松市郊外にある「水と緑と花の公園」。公園入り口から約500メートルにわたって続くメイン通りには、両脇に立ち並ぶ桜が淡いピンク色のアーチをつくり、来園者を出迎える。家族連れらが花をめでながら散策やアスレチックを楽しんでいる。(1日撮影)
栗林公園(高松市栗林町)
園内では満開を迎えたソメイヨシノなど約300本が今が盛りと咲き誇っている。恒例の春のライトアップは1日からスタート(10日まで)。芝生広場の「桜のトンネル」では来園者が早速、頭上を覆う夜桜の美しさと幻想的な雰囲気を堪能している。(1日撮影)
玉藻公園(高松市玉藻町)
国史跡に指定されている高松城跡。海水を堀に引き込んだ日本三大水城の一つで、東門を入ってすぐの桜の馬場には、ソメイヨシノなど76本が咲き誇る。10日まで、夜間(午後5時半~同8時)は150個のぼんぼりがともり、幽玄な雰囲気も楽しめる。(1日撮影)
金刀比羅宮(琴平町)
境内のソメイヨシノなど3500本が、満開を迎えている。大門から約150㍍にわたって石畳が続く「桜馬場」では、両側に並ぶ桜がピンク色のアーチを作り出し、参拝者を出迎えている。見頃はあと1週間程度の見込み。(3月30日撮影)
丸亀城(丸亀市一番丁)
「石垣の名城」にはソメイヨシノを中心に約650本が花を咲かせている。大手門近くのうるし林や天守に近い二の丸などが人気のスポット。夜桜用にぼんぼりの点灯や発光ダイオード(LED)でのライトアップも行い、今年は露店も軒を連ねる。(3月30日撮影)
白鳥温泉(東かがわ市入野山)
香川のさくら100選の一つ。温泉施設周辺にソメイヨシノなど約300本の桜が咲き誇っている。一帯は日を追うごとにピンクに染まり、最盛期は今週末ごろの見通し。温泉はつるぬるの泉質で知られ、花見後にゆっくりと入浴するのも一興。(3月29日撮影)
桃陵公園(多度津町)
市街地や瀬戸内海を見渡せる高台に約1500本のソメイヨシノが花を咲かせており、人気のコンコース広場はすり鉢状の斜面が鮮やかなピンク色に染まっている。見頃に合わせ、日没から午後9時までライトアップとぼんぼりの点灯も行っている。(3月30日撮影)
常盤公園(坂出市坂出町)
坂出市と宇多津町にまたがる聖通寺山の山肌などを約500本のソメイヨシノが色鮮やかに染め上げる。県人閣僚第一号の三土忠造氏の銅像も立つ山頂は、瀬戸内海を一望できる絶景のスポット。桜と瀬戸大橋、塩飽の島々の競演を満喫できる。(1日撮影)
不動の滝カントリーパーク(三豊市豊中町)
高さ約50メートルの断壁を流れ落ちる「不動の滝」や自由広場、芝生広場の周辺にソメイヨシノなど約200本が咲く。花見客に楽しんでもらおうと、こいのぼり約40匹が早くも掲げられ、桜並木を背景に春風を受けて悠々と泳いでいる。
(1日撮影)
前山ダム周辺(さぬき市前山)
ダムや道の駅ながお周辺のソメイヨシノが、今週に入って一気に開花。約500本の木々がピンク色に染まり、美を競っている。全長約3キロのウオーキングコースも整備されており、穏やかなダムの湖面を眺めながらの散策も楽しめる。
(3月30日撮影)
亀鶴公園(さぬき市長尾名)
東讃有数の桜の名所。宇佐神社から園内の宮池に浮かぶ亀島まで約300メートルにわたってソメイヨシノの並木が続いている。ここ数日で一気に花が開き、恒例の桜のアーチも完成。家族連れや写真愛好家らが足を運び、春の訪れを体全体で感じている。(3月30日撮影)
朝日山森林公園(三豊市高瀬町)
山頂に向かう車道、遊歩道沿いに桜のトンネルが連なる。ソメイヨシノを中心に約2千本が咲き競い、山肌が薄紅色に染まっている。ふれあい広場ではシートを敷いた親子連れらの歓声が響く。日没後はぼんぼりがともされ、趣のある夜桜を楽しめる。(1日撮影)
萩の丘公園(観音寺市大野原町)
市民らの散策コースになっている大谷池の周囲の遊歩道沿いなどにソメイヨシノ約300本が連なる。雲辺寺山を背景に、薄いピンク色の花が日差しを浴びて輝く水面や緑の木々と調和して美しい。隣接する萩原寺付近の桜も見事に咲いている。(1日撮影)
戸川ダム公園(三豊市財田町)
静かな湖畔を囲む約250本の桜並木が絵になる。ピンク色の花をいっぱいにつけた枝は遊歩道を覆い、鏡のような水面に映り込む。花見時期に合わせ「諶之丞まつり」が2日に行われるが、新型コロナウイルスの影響でイベントは中止が決まった。(3月30日撮影)
琴弾八幡宮(観音寺市八幡町)
名勝琴弾公園の一角で、境内に沿う道路の両脇にソメイヨシノが並ぶ。明治時代の著名な造園家小沢圭次郎が設計した日本庭園によく映え、琴柱池(ことじいけ)に架かる朱塗りの橋付近が格好の撮影ポイント。夜はぼんぼりに照らされた桜を楽しめる。(1日撮影)
鎌田池周辺(坂出市小山町)
池北側の遊歩道約650メートルにわたって約100本のソメイヨシノが並び、坂出の桜の名所として市民らに愛されている。飯野山(讃岐富士)を背にした景観はウオーキングコースとしても人気が高く、訪れた人たちの身と心をリフレッシュしてくれる。(3月31日撮影)
琴電挿頭丘駅周辺(綾川町畑田)
電車と桜のコラボレーションが楽しめるスポット。ソメイヨシノが線路の南北に100メートルほど連なり、花びらが舞う中を車体が走り抜けていく光景は格別。近くの橋からは桜の花越しに電車の姿を見下ろす構図となり、車窓からも鮮やかな桜が観賞できそう。
(3月31日撮影)
(四国新聞・2022/04/02、04/05掲載)