讃岐さくら遍路 今、咲き誇る
足踏みしていた桜の開花が一気に進み、讃岐路は春一色。見頃を迎えた香川県内の花見スポットを紹介します。
丸亀城(香川県丸亀市一番丁)
城内にはソメイヨシノを中心に約650本が咲き誇り「石垣の名城」とたたえられる天守と競演。人気スポットは大手門近くのうるし林や二の丸など。10日までの「桜まつり」期間中、城内をぼんぼりで彩り桜並木や石垣のライトアップも行っている。(5日撮影)
琴電挿頭丘駅(香川県綾歌郡綾川町畑田)
ソメイヨシノが線路沿いに100メートルほど連なり、花びらが舞い散る中を電車が走り抜ける幻想的な風景を楽しめる人気の絶景スポット。近くの橋からは、桜の花越しに電車を見下ろす構図となる。乗客は車窓から、鮮やかな桜を観賞できそう。(4日撮影)
桃陵公園(香川県仲多度郡多度津町)
瀬戸内海を見下ろす高台にソメイヨシノなど約1500本が花を咲かせる。人気は、すり鉢状の斜面が鮮やかなピンク色に染まるコンコース広場。7日には「たどつさくらまつり」を開催。多彩なステージイベントや緊急車両の展示などが楽しめる。(5日撮影)
亀鶴公園(香川県さぬき市長尾名)
東讃屈指の名所。宇佐神社から園内の宮池に浮かぶ亀島まで約300メートルにわたり、堤の両サイドに約200本の桜並木が続いている。今年は、午後6時から同9時までライトアップを実施しており、夜桜を楽しむのも一興。(5日撮影)
城山桜公園(香川県小豆郡小豆島町池田)
木下恵介監督の映画「二十四の瞳」(1954年公開)で、大石先生役の高峰秀子さんと子どもたちが「電車ごっこ」をする場面が撮影された桜の名所。ソメイヨシノなど約500本が周辺を淡いピンク色に染める。池田湾を行き交う船も眺められる。(5日撮影)
不動の滝カントリーパーク(香川県三豊市豊中町)
ソメイヨシノの向こうに高さ約50メートルの絶壁を流れ落ちる「不動の滝」。一幅の絵画のような光景が広がる。自由広場付近では見事に咲きそろう桜の脇で、つり渡されたこいのぼりを楽しむことができる。(5日撮影)
公渕森林公園 (香川県高松市東植田町)
メインストリートの約500メートル区間に立ち並ぶ約130本の桜。大きく広げた枝に無数の花が咲き誇り、淡いピンクのトンネルをつくる。青空との対比も美しく、花をめでつつ、散策やアスレチックなどを楽しむ家族連れらでにぎわっている。(5日撮影)
鹿の井出水(香川県高松市太田下町)
住宅街にある桜の名所。ソメイヨシノなど約25本が立ち並ぶ。水面に映る桜の美しさもさることながら、ちょうちんに照らし出された夜の姿も幻想的。散った花びらが薄ピンクのじゅうたんのように水面を覆う光景も、また一興。駐車場はない。(4日撮影)
西行法師の道(香川県坂出市青海町)
西行法師が1168年、崇徳上皇をまつった白峯御陵を訪れる際に通ったという1・3キロほどの参道沿いに、ソメイヨシノとカワヅザクラ合わせて約250本が並ぶ。道沿いには法師や上皇の歌碑88基もあり、ゆったりと歴史情緒に浸ることができる。(4日撮影)
前山ダム周辺(香川県さぬき市前山)
前山ダムや道の駅ながお周辺のソメイヨシノが、今週に入って一気に開花した。約500本の木々が染まり、美を競っている。全長約3キロのウオーキングコースも整備されており、穏やかなダムの湖面を眺めながらの散策も楽しめる。(5日撮影)
門入の郷(香川県さぬき市寒川町)
門入ダム周辺に約千本の桜が点在。家族連れらが散策などを楽しみつつ、春の訪れを感じている。カメリア温泉近くの真っ赤な「門入ブリッジ」の近くには、色とりどりのこいのぼりが風にたなびき満開の桜と競演している。(5日撮影)
聖通寺山(香川県坂出市・香川県綾歌郡宇多津町)
坂出市と宇多津町にまたがる聖通寺山の東側は、約400本のソメイヨシノが山肌を鮮やかに染める。山頂の常盤公園周辺は桜の整備作業が進められており、花見を楽しめるのは数年後となるが、瀬戸大橋と塩飽の島々が競演する絶景が広がる。(4日撮影)
殿川ダム公園(香川県小豆郡小豆島町中山)
伝法川上流にある殿川ダム周辺の約1万3500平方メートルの敷地にソメイヨシノなど約110本が植樹されている。標高約140メートルの高台ながら日当たりが良く、島内の他地域より満開が早い。堰堤(えんてい)の下から眺めると、花が堤を覆い隠すように咲いている。(5日撮影)
朝日山森林公園(香川県三豊市高瀬町)
ソメイヨシノを中心に約2千本の桜が咲き、山肌をピンク色に染め上げる。車道に続く桜のトンネルがお出迎え。遊歩道も頭上に花を見つつ散策を楽しめる。枝越しに広がる麻盆地や三豊平野のパノラマ―。のどかな里山の風景に時のたつのを忘れる。(5日撮影)
玉藻公園(香川県高松市玉藻町)
海水を堀に引き込んだ日本三大水城の一つ。桜の馬場にはソメイヨシノなど76本が咲き誇る。7日まで、夜間(午後5時半~同8時)は150個のぼんぼりをともし、幻想的な雰囲気を演出。昼間とはひと味違った桜のあでやかさに心を奪われる。(5日撮影)
金丸座周辺(香川県仲多度郡琴平町)
5年ぶりに「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が開催中の旧金毘羅大芝居・金丸座。周辺の道沿いには、歌舞伎役者らのカラフルなのぼりが並ぶとともに、公演再開を祝うようにソメイヨシノが咲き誇り、遠路からの歌舞伎ファンを出迎えている。(4日撮影)
栗林公園(香川県高松市栗林町)
園内では満開を迎えたソメイヨシノなどが咲き誇る。恒例のライトアップは7日まで。夜空に浮かび上がった淡いピンク色の花びらが幻想的な空間を演出する。北門付近の芝生広場では頭上を覆う桜のトンネルが来園者を出迎える。緑の松とのコントラストも見どころ。(4日撮影)
琴弾公園(香川県観音寺市八幡町)
銭形砂絵で知られる名勝。日本庭園に沿ってソメイヨシノが並び、琴柱池(ことじいけ)に架かる朱塗りの橋とピンク色の桜が溶け合う。昨年は他の桜スポットに比べ開花が遅れたが、今年は大差ない。ぼんぼりの明かりにしっとりと浮かび上がる夜桜も趣がある。(5日撮影)
(四国新聞・2024/04/06掲載)