「TOKYO」だけじゃない、2020年は「TAKAMATSU」に海外が熱視線―。旅行予約サイト世界大手のブッキングドットコム(オランダ)が発表した「2020年に訪れるべき目的地10選」に、高松市が国内の都市で唯一選ばれた。サイト利用者の旅行先や口コミ情報をもとに決めており、盛況だった「瀬戸内国際芸術祭2019」の効果で認知度がアップしたことなどが影響したとみられる。高松市は英国の旅行比較サイトの同種ランキングでも選出されており、香川を訪れる外国人観光客のさらなる増加が期待できそうだ。


2020年に訪れるべき目的地トップ10に選んだ高松を紹介する「ブッキングドットコム」のウェブサイト

2020年に訪れるべき目的地トップ10に選んだ高松を紹介する「ブッキングドットコム」のウェブサイト


 ブッキングドットコムは、227以上の国・地域にあるホテルや旅館などのオンライン予約を扱う世界最大規模のサイト。

 20年に訪れるべき旅行先10選は、欧州やアジアなどの約2万2千人を対象に行った過去1年間の旅行先や今後1年間の予約動向の調査に加え、1億8千万件を超える口コミ情報を分析。さらに、▽ゆったりと過ごせる▽多彩な魅力がそろう▽穴場旅が楽しめる-といった2020年の旅行トレンドを加味して選んだ。

 同社や県によると、高松市は、ニューヨーク・タイムズ紙電子版などで特集され欧米での認知度が高まった瀬戸内国際芸術祭や、「現代アートの島」として人気の直島が近隣にあることも評価された。交通アクセスの良さや宿泊施設への評価なども高く、旅行トレンドともマッチしたという。

 サイトでは、高松市を「うどん王国であり、四国の玄関口の都市」と紹介した上で、「活気に満ちた食文化や風光明媚(めいび)な景色に興味のある旅行者に最適な港町である」などと評価。国の特別名勝・栗林公園については写真を掲載し、「絵画のように美しく必見」と説明。市内の旅館も取り上げている。

 高松のほか、ポーランドの港町・シフィノウイシチェや、青色の家が立ち並ぶインドのジョードプルなどが10選に入った。

 また、高松市は、旅行価格比較サイト・スカイスキャナー(英国)の「2020年に注目すべき新興目的地トップ10」の3位に入った。こちらも日本からは唯一の選出で、「東京や大阪とは趣向が異なるまち」として、讃岐うどんなどが紹介されている。2019年の検索・予約実績などから選んでおり、芸術祭の効果などが大きいとみられる。

 東京五輪が開催される2020年は訪日外国人客の増加が予測されており、県国際観光推進室は「世界規模の旅行サイトによる情報発信は誘客効果が大きい。香川に足を運んでもらう絶好のチャンスであり、外国人客の満足度を高められる取り組みを進めたい」としている。

(四国新聞・2020/01/04掲載)


ブッキングドットコム「2020年に訪れるべき目的地10選」


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