丸亀市の地場産品の販路拡大や魅力発信に取り組む地域商社「OIKAZE」(丸亀市通町)は、市ゆかりの洋画家・猪熊弦一郎(1902~93年)のイラストを活用して作った缶入りの焼き菓子「いのくまさんのおやつ缶」の販売を始めた。近隣の三つの人気菓子店に、それぞれ好きなイラストをモチーフにした焼き菓子作りを依頼し、3種類をそろえた。丸亀の新しいギフトとして、猪熊ファンだけでなく市民らの関心を呼んでいる。


猪熊弦一郎のイラストをモチーフにした缶入りの焼き菓子「いのくまさんのおやつ缶」


 洋菓子の店フランセ(丸亀市土器町)、菓子屋キノシタ(丸亀市浜町)、グレンコ(綾川町陶)の3店が製造。猪熊のイラストをプリントした白地の缶に、各店がイラストに合わせて考案した焼き菓子を詰めた。

 フランセは、おとぼけ顔の猫のイラストを缶とクッキーの両方にあしらった。丸いクッキーはチーズ、キャラメル、抹茶の3種類が入っている。キノシタは、女性と猫と魚が描かれた缶と、魚形のビスケットとナヴェット、女性の顔形のビスケットの詰め合わせ。ナヴェットはフランス語で「小船」の意味で、オレンジの花水が入ったプロバンスの伝統菓子という。グレンコは、重なるように3頭の馬を描いた缶に、小麦ふすま(小麦の外皮)を使った馬のひづめの形をしたビスケットを入れ、自家製のピーナツバターを混ぜている。

 OIKAZEは、4月18日に市猪熊弦一郎現代美術館(丸亀市浜町)がリニューアルオープンするのを機に、猪熊画伯の作品の魅力をより多くの人に伝える目的で、イラストをモチーフにした新商品を企画。ギフトとして利用しやすく、小物入れにもなるよう缶入りにした。中身の焼き菓子の品質にこだわり、評判の菓子店にアプローチし協力を得られた。

 市猪熊弦一郎現代美術館と丸亀城のほぼ中間にある通町商店街のOIKAZEの店舗で販売している。価格は3種類とも1944円。OIKAZEは「市民らにおやつ缶を購入するため店を訪れてもらうことで、美術館と丸亀城を結ぶハブ(中継地)のような役割を果たせたら」としている。問い合わせはOIKAZE、電話0877-58-1088。

OIKAZE SHOP


所在地 香川県丸亀市通町35-2
営業時間 11:00~17:00
定休日 毎週火曜日
TEL 0877-58-1088


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