技と表現の逸品、一堂に 日本伝統漆芸展始まる 高松市美術館
日本工芸会による公募展の受賞作を集めた「第37回日本伝統漆芸展」が14日、高松市紺屋町の市美術館で始まった。漆芸界の重鎮から新進作家までの作品が並んでおり、伝統工芸の技と表現の可能性を見て取ることができる。29日まで。
同展は伝統の継承を目的に日本伝統工芸展の部会展として毎年開かれている。今年は東京を皮切りに全国4会場を巡回しており、高松展は3会場目。
会場では同展に応募のあった99点のうち、県内から入選した15点を含む受賞、入選作品計89点を展示。蒟醤(きんま)の重要無形文化財保持者(人間国宝)の山下義人さん=高松市=の作品も紹介している。
善通寺市出身で千葉県松戸市の松本達弥さん(58)の「彫漆幾何学文八角盆」は最高賞に当たる文部科学大臣賞に選ばれた作品。朱と黄色の色漆を塗り重ねる中国・宋時代の技法で、現代的な幾何学模様を施しているのが特徴。高松市の藪内江美さん(39)は夜明けの空を題材にした盛り器で入選。青色のグラデーションによる表現を試みている。
土庄町から訪れた公務員の羽座重男さん(52)は「毎年楽しみに来ている。彫りの細かさや、つやのある質感に心が洗われる」と話していた。
高松市美術館
所在地 | 香川県高松市紺屋町10-4 |
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開館時間 | 9:30~17:00 ※展覧会場への入室は閉館時間の30分前まで ※特別展開催期間中の火曜日~土曜日・祝日は19:00まで |
休館日 | 月曜日(祝休日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日) |
TEL | 087-823-1711 |