繁殖などのため飛来した野鳥を収めた写真展が、坂出市王越町の五色台ビジターセンターで開かれている。大きく口を開いて餌を求めたり、巣立ちの直後に羽ばたいたりと、生命のきらめきが感じられる瞬間を切り取った力作が並び、訪れた人たちが見入っている。7月31日まで。


繁殖などのため県内に飛来してきた野鳥の美しい姿を捉えた写真展=坂出市王越町、五色台ビジターセンター


 写真展は日本野鳥の会県支部の協力を得て、同センターが毎年2回開催。今回は「かがわの夏を彩る鳥たち」と題して約70点を展示している。

 キビタキの親子を峰山公園(高松市)で撮影した作品は、親鳥がくわえてきた青虫が大きく食べるのに苦戦するひなの様子がほほえましい。巣立ち直後のサンコウチョウを捉えた一枚は「ヨチヨチ歩きをするのだろう」との予想を覆し、ダイナミックに羽ばたいて驚いたという撮影者の心境が紹介されている。

 県鳥のホトトギスがさえずる姿は「用心深い鳥なので待ち伏せして撮影した」という労作。鮮やかな赤色のくちばしのアカショウビン、光沢のあるエメラルドグリーンの羽が目を引くヤイロチョウなどの美しい姿も、注目を集めている。


ホトトギスを捉えた作品


 また、三豊市の紫雲出山で、飛来してきたタカを調査した結果も展示。2016~19年の4年間、サシバやハヤブサなど7種類の観察記録をまとめている。

 五色台ビジターセンターは「鳴き声を耳にすることはあっても、姿を見られるのは貴重な機会。子育て中のほのぼのとした様子などを楽しんでもらえれば」としている。入館無料、月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。

(四国新聞・2020/06/08掲載)

五色台ビジターセンター


所在地 香川県坂出市王越町木沢字西山1733-18
TEL 0877-47-2479


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