新型コロナウイルスの影響で開催を自粛していた屋外イベント「駅近さかいで楽市楽座」(JR坂出駅周辺)と「さぬきマルシェinサンポート」(高松市サンポート)が21日、約4カ月ぶりに再開した。出店規模の縮小や時間短縮などの感染対策が取られた会場で、来場者は店主らとのマスク越しの会話や買い物を楽しんでいた。

さかいで楽市楽座 「この日を待ってた」 来場者、再会に笑顔


開催された「駅近さかいで楽市楽座」。グルメや雑貨など自慢の品が並んだ=坂出市元町、JR坂出駅前


 坂出駅のイベントは、坂出商工会議所青年部さかいで楽市楽座実行委(高田正広座長)が主催。2011年4月に始まり、毎月第3日曜に開催してきた。

 4カ月ぶりとなった今回は開催時間を3時間に短縮し、出店数は通常の3分の2程度の20店舗に縮小。密集を避けるため、ステージイベントを休止し、出店者にはフェースシールドやマスクの着用、商品の個包装などを要請した。

 駅前の会場にはスイーツやパン、タイ飯といったグルメのほか、手作りの雑貨、衣服など自慢の品が並んだ。訪れた人たちは「この日を待っていたよ」「元気にしてた?」と声を掛けながら、商品を買い求めていた。

 6歳の長女と一緒に来た坂出市本町の会社員、白倉拓哉さん(31)は「店の数が少ない点が気になっていたけど、久しぶりの雰囲気を味わえてほっとした」と話し、鉄道で訪れた三木町の会社員藤井遥さん(21)は「毎月来ていたので再開してくれてうれしい」と笑顔を浮かべていた。

 高田座長は「感染予防策は考えられる全てを取り入れた。応援してくれる人たちが再開に向けて大きな励みとなり、これまで築いてきたつながりを再確認できた」と話していた。


さぬきマルシェ サンポート高松 なじみのファンに感謝


約4カ月ぶりに再開したさぬきマルシェ=高松市サンポート


 「さぬきマルシェinサンポート」(高松市サンポート)では、県産の野菜やパン、スイーツなどがずらりと並び、来場者は久しぶりの開催を喜び、お目当ての商品を買い求めた。

 同イベントは、NPO法人アーキペラゴ(三井文博理事長)が主催。月1回のペースで実施してきたが、3~5月は開催を見送っていた。

 この日は、通常時の約半数の19店舗が出店し、終了時間も1時間早めて14:00とした。イートインをやめテークアウトのみにしたり、全店で飛沫(ひまつ)防止のシートを設置したりするなどの対策を講じた。

 朝から家族連れらが訪れ、店主らと「久しぶりやね」などと会話しながら、買い物を楽しんでいた。第1回から出店している坂出市元町のパン店「吉田ベーカリー」の店主吉田英子さん(72)は「思っていたより、多くの人が来てくれた。なじみのファンも待っていてくれたみたいでありがたい」と笑顔を見せた。

 家族4人で訪れた高松市今里町の主婦本田京子さん(36)は「弁当やパンを買いに来た。このようなイベントが再開してうれしい」と話していた。

(四国新聞・2020/06/22掲載)



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