新型コロナウイルス感染症の影響で開設を取りやめる海水浴場が相次ぐ中、香川県小豆郡小豆島町西村のオリーブビーチが5日、海開きした。曇り模様だった天候も昼前から時折日が差すようになり、訪れた地元の家族連れらが感染対策に気を配りながら海水浴を楽しんだ。


ビッグサップを体験し、笑顔を見せる子どもら=小豆島町西村、オリーブビーチ


 津田の松原海水浴場(さぬき市)や有明浜海水浴場(観音寺市)などは「3密」(密閉、密集、密接)を避ける対策が難しいなどとして開設を見送ったが、オリーブビーチは海の家へのアルコール消毒液設置や従業員のマスク着用、来場者へのソーシャルディスタンス(社会的距離)の呼び掛けなどを徹底することを前提に、海開きを決めた。


2メートルの間隔を空けて執り行われたオリーブビーチ海開きの神事=小豆島町西村


 この日、松本町長や漁協、警察関係者ら約20人が浜辺に集まり、2メートルの間隔を空けて神事を行い、シーズン中の安全を祈願。海の家の経営者でつくる小豆島オリーブ海水浴組合の中條準次組合長(71)は「できる限りの対策を講じた。お客さんに不安を与えず、『楽しかった』と言っていただける海水浴場にしたい」と話した。

 ある海の家では、海開き初日限定でスタンドアップパドルボード(SUP)を無料で貸し出し。会員制交流サイト(SNS)の呼び掛けで集まった子どもたちは「ビッグサップ」(全長約5メートル)に乗り込み、サップ体験を満喫した。

(四国新聞・2020/07/06掲載)



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