アジサイ3万株、色とりどり競演 雲辺寺、8月まで見頃続く
香川と徳島の県境にある四国霊場66番札所・雲辺寺(徳島県三好市)で、アジサイが平地より遅れて見頃を迎え、参拝客を出迎えている。境内とその周辺などに約3万株があるとされ、色鮮やかな大輪が連なって咲くさまは見応えたっぷりだ。
雲辺寺は標高911メートルと四国霊場八十八カ所で最も高い場所にあり、「四国高野」とも呼ばれる。平地に比べて気温が7度ほど低いため夏も涼しく、別天地の趣を見せている。
雲辺寺ロープウェイの山頂駅周辺と毘沙門天展望館までの参道沿いのアジサイは開花が比較的早く、濃い青や赤紫、紫、白といった花が華麗に咲き競っている。五百羅漢周辺は木立の中、青を中心に一面を覆うように花が開き、ちょうど七、八分咲き程度。これから本格的な見頃を迎えそうで、8月中旬まで楽しめるという。
天候次第では霧に包まれたり、雲海を望めたりと高所ならではのアジサイの幻想的な光景にも出合える。
また、境内の手水(ちょうず)鉢(ばち)には水面いっぱいにアジサイの花を浮かべていて、「インスタ映え」するスポットとして人気を集めている。
淵川祐胤副住職は「境内は広いので、3密になる心配はまずない。多くの人が辛抱しながら生活している中、アジサイを見ることで癒やしや楽しみにつながればと願う」と話している。
雲辺寺では季節限定の「紫陽花(あじさい)の御朱印」を昨年から販売。今年はアジサイの花を印刷したスタンプタイプのみだが、好評ですでに800個ほどが売れている。ほかに「あじさい御守」も取り扱っている。問い合わせは雲辺寺、電話0883-74-0066。
(四国新聞・2020/07/19掲載)
四国霊場66番札所・雲辺寺
所在地 | 徳島県三好市池田町白地763-2 |
---|---|
TEL | 0883-74-0066 |