「天皇家と高松松平家」展 交流物語る品々一堂 県立ミュージアム・来月21日まで
県立ミュージアム(香川県高松市玉藻町)で、高松松平家歴史資料の中から天皇家ゆかりの品々を紹介するテーマ展が開かれている。江戸時代から昭和前期にかけて高松松平家が天皇家から拝領した品などが並び、両家の交流の歴史を伝えている。7月21日まで。
5月の新天皇即位と改元を記念し開催。高松松平家は、水戸徳川家の筆頭分家として家格が高く、将軍の名代として天皇家と関わる機会があったという。同展では同ミュージアムが収蔵する高松松平家の資料約29件を展示している。
高松藩初代藩主の松平頼重が後水尾上皇に提出した「和歌巻 仙洞御添削」には、上皇が頼重の歌を修正した箇所や、合格を示す記号の書き込みが見られる。頼重が出家に際して心境を詠んだ漢詩にも上皇が和歌を加筆しており、両者が和歌を通じて親密に交流していたことがうかがえる。
天皇家からの拝領品では、7代藩主頼起が後桜町上皇から渡された銀製の香合「御薫物」を紹介。箱には「上皇のお手製であるため、乾いても練り直してはならない」と書かれた紙が貼られており、大切に扱われていたことが見て取れる。
大正時代に玉藻公園披雲閣で滞在した皇族からの下賜品も並び、披雲閣が陸軍特別大演習の大本営として使用された際、摂政宮(後の昭和天皇)から授与された大本営の掛札は、記録写真と一緒に残されている。担当学芸員は「皇室と香川との歴史に関心を持つきっかけになれば」と話している。
入場料は一般410円ほか。問い合わせは同ミュージアム、電話087(822)0002。
(四国新聞・2019/06/20掲載)
「天皇家と高松松平家」展
会場 | 香川県立ミュージアム |
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所在地 | 香川県高松市玉藻町5-5 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
休館日 | 毎週月曜日(※6/24・7/8・7/15は開館、7/16は休館) |
観覧料 | 一般 410円ほか |
TEL | 087-822-0002 |