高松城との関連紹介 引田城跡の特別展 東かがわ市歴史民俗資料館
香川県東かがわ市引田の東かがわ市歴史民俗資料館で、今春に国史跡となった引田城跡にスポットを当てた特別展が開かれている。城跡から発掘された高松城との関連を示す瓦や、引田城に関する文献、絵図などが並び、訪れた歴史ファンらは往事の城について思いを巡らせながら展示を楽しんでいる。11月30日まで。
引田城跡は、引田地区北部の岬状に突き出した城山(標高82メートル)の山頂に位置。城は1587(天正15)年、豊臣秀吉の家臣である生駒親正が讃岐に入った際に最初に入城し、高松城、丸亀城とともに生駒氏による領国支配の拠点となった。建物は現存しないが、高さ約6メートルの石垣などは今も残り、城跡は2017年に日本城郭協会(東京)の「続日本100名城」に選定され、今年3月には国史跡に指定された。
特別展「播磨灘を望む城 引田城に迫る」は、東かがわ市で初めての国史跡指定を記念し、多くの人に魅力を知ってもらおうと、東かがわ市歴史民俗資料館が企画。他の施設の協力も得て、約70点の史料を並べた。
展示物の一つ、引田城跡から発掘された瓦については、高松城跡から出土したものと一緒に展示。両城には同じ木型の瓦があることから関連していることを紹介している。
このほか、文献で初めて引田城が登場する江戸期に書かれた歴史書「南海治乱記」、引田城に生駒親正が入った記述がある「生駒記」(写本)などの文献史料なども並んでいる。
萩野憲司館長は「瓦だけでなく文献史料も多く展示している。幅広い視点から引田城跡に関心を持っていただければ」としている。
入場無料。時間は9:00~17:00。火曜休館。問い合わせは東かがわ市歴史民俗資料館、電話0879-33-2030。
(四国新聞・2020/09/07掲載)
国史跡指定記念特別展「播磨灘を望む城 引田城に迫る」
会場 | 東かがわ市歴史民俗資料館 企画展示コーナー 香川県東かがわ市引田1000-4 |
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開館時間 | 9:00~17:00 |
入場料 | 無料 |
休館日 | 火曜日 |
TEL | 0879-33-2030 |