モネが夢見た青いスイレン 三豊 里山ビオトープで見頃 地域住民が移植、世話
クロード・モネが夢見た青いスイレンが三豊の山里に―。香川県三豊市財田町の香川用水調整池、宝山湖の上流にある「財田里山ビオトープ」で、珍しい青いスイレンがかれんな花を咲かせ、訪れる人たちを楽しませている。
熱帯性植物の青いスイレンは、フランス印象派の巨匠として知られるモネ(1840~1926年)がフランス・ジベルニーの自宅の庭で咲かせようと試みたが、気温が低く実現しなかったとのエピソードが伝わる。
財田里山ビオトープの青いスイレンは、近くの農業、図子忠義さん(83)が高知県北川村のモネの庭マルモッタンで購入し、自宅で栽培していた苗を4年ほど前に移植。図子さんは、ビオトープの管理について水資源機構香川用水管理所(琴平町)から委託を受けている三豊シルバー人材センターのメンバーで、ボランティアで世話を続けている。
今年は赤や黄色の種類も加え、約50株が300平方メートルほどの細長いビオトープの水面を彩っている。図子さんは「口コミで広がり、多くの人が来て喜んでくれるようになった」と顔をほころばせる。
爽やかな青いスイレンは午前9時前に咲き始め、午後4時半ごろに花を閉じるという。咲く時間に合わせ見物客がひっきりなしにやって来て、熱心にカメラを向けている。
青いスイレンは10月末まで楽しめそうという。
(四国新聞・2020/09/09掲載)