丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(同市浜町)は、同館で開催中の企画展「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅」に合わせ、17日から会期中の土日祝日に、日本を代表する写真家ホンマタカシさんが丸亀港を撮った作品を丸亀港合同待合所(丸亀市福島町)で展示する。

 企画展は東京国立近代美術館で開かれた展覧会の巡回展のため、猪熊美術館は会場の丸亀だからこその関連プログラムを提供したいと、企画展に出品しているホンマさんに撮影を提案。丸亀城という案も出たが、港はその土地の匂いがするとして、丸亀港を被写体にした作品が生まれた。

 今回の作品は「カメラ・オブスクラ」という、部屋全体をカメラにしたような手法で撮影したもので、外の風景の像が逆さまに映し出される。ホンマさんは9月上旬、待合所2階の北西の部屋をカメラ・オブスクラに仕立て、丸亀港の風景を切り取った。

 作品は猪熊美術館の中ではなく、撮影場所の待合所の部屋でサテライト展示。企画展会期の来年1月11日までのうち、12月26、27日を除く土日祝日の11:00~17:00に観覧できる。一度に入場可能な人数は5人まで。観覧無料。

 10月31日と11月1日には計3回、ホンマさんによる解説がある。定員は各回5人で、参加は猪熊美術館のサイトから10月21日までに申し込みが必要。応募多数の場合は抽選となる。

 猪熊美術館は「丸亀の魅力の一つがホンマさんの作品の被写体になった。美術館の外で、丸亀のまちそのものを多くの人に楽しんでいただける機会になれば」としている。問い合わせは猪熊美術館、電話0877-24-7755。

(四国新聞・2020/10/16掲載)



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