新しい船はしましま―。女木島経由で男木島―高松間を結ぶフェリーを運航する雌雄島海運(香川県高松市)は19日、新造船「めおん」を28日に就航すると発表した。これまで赤と白のツートンカラーがトレードマークだった外装を「インスタ映え」するようなしま模様に変更。現在予備船となっている旧めおんは老朽化のため引退し、20~28日にラストクルーズと題して定期航路を運航する。


28日に就航する新造船のめおん=高松市サンポート、高松港


 雌雄島海運は現在、旧めおんの後継船「めおん2」で男木島・女木島―高松を1日6往復(8月1~20日は女木島―高松間も1日6往復)運航している。

 新造船は全長33メートル、総トン数290トンで、定員がめおん2より30人多い280人、車両積載数も乗用車換算で1台増の16台。島と島を結んで運航することから「しましま(島々)」の模様にしたという。機能面では瀬戸内海の多島美を楽しめるよう客席の窓を大きくし、高齢者でも使いやすいバリアフリー席を拡充した。新型コロナウイルス対策として船内に抗菌、抗ウイルス加工を施し、全客席にアクリル板を設置した。

 旧めおんは1987年就航。2009年制作の映画「めおん」にも登場した。ラストクルーズに先立ち、男木、女木両島の住民らが旧めおん船内を飾り付け、雌雄島海運の年表や歴代就航船舶の写真なども展示する。28日午前には高松港で旧めおんのお別れ式と新めおんの就航式を予定しており、午後2時高松港発の便から新めおんが運航を始める。

(四国新聞・2021/02/20掲載)


雌雄島海運 公式サイト


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