墨とペン画で心象表現 祖父と孫娘の作品展 高松
墨汁で絵画のような作品を制作することで知られる善通寺市のアーティスト、樋笠幸三さん(80)とペン画などを手掛ける孫娘の咲さん(20)による二人展が、香川県高松市紺屋町の市美術館市民ギャラリーで開かれている。2人が心象を表現した独創的な作品が並び、来場者の興味を誘っている。5月5日まで。
二人展は、それぞれが節目の年齢を迎えたことを記念して開催。幸三さんは高校時代から近年までの墨作品約30点、咲さんはここ半年間に制作した作品約50点を展示している。
10歳から書道の世界に入った幸三さんは、墨の濃淡と自在な筆遣いで独自の創作世界を展開。出品作のうち「聖樹」(2008年)は、漢字の「樹」から着想を得て、墨の重なりやにじみを生かして奥行きのある作品に仕上げている。
咲さんは善通寺一高デザイン科を卒業後、人の表情に焦点を当てたペン画に独学で向き合ってきた。「ワタシノダンナ」(20年)は壮年期の男性がモデルで、ボールペンの繊細な線で輪郭や目鼻を、口ひげや額のしわを緑や赤の色鉛筆でユニークに描いている。
幸三さんと咲さんは「自由な感性で作品を解釈してほしい」と話し、来場を呼び掛けている。
(四国新聞・2021/04/30掲載)
高松市美術館市民
所在地 | 香川県高松市紺屋町10-4 |
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開館時間 | 9:30~17:00 ※展覧会場への入室は閉館時間の30分前まで
※特別展開催期間中の金曜日・土曜日は19:00まで |
休館日 | 月曜日(祝休日の場合は翌日) |
TEL | 087-823-1711 |