「ツツジの駅」として親しまれる香川県観音寺市豊浜町のJR豊浜駅で、構内のツツジ約250株が例年より早くほぼ満開となり、乗降客の目を楽しませている。列車との「共演」を撮影しようと訪れる写真愛好家や鉄道ファンの姿も目立ってきた。


JR豊浜駅のホーム沿いに咲き誇るツツジの脇を通過するアンパンマン列車=香川県観音寺市豊浜町

JR豊浜駅のホーム沿いに咲き誇るツツジの脇を通過するアンパンマン列車=香川県観音寺市豊浜町


 恒例の「豊浜駅つつじ祭り」が地元の自治会の主催で2日に開かれる予定だったが、新型コロナウイルスの感染防止のため昨年に続いて中止になり、献血の催しだけが行われる。

 JR豊浜駅のツツジは1941年に旧国鉄の当時の駅長らが植えたのが始まりとされ、約300メートルのホーム沿いに赤やピンク色の鮮やかな花がずらりと咲き誇る。61、70年に「全国花いっぱい花咲く美しい日本一の駅」に選ばれたことがあり、85年に駅が無人化された後は地元の須賀自治会が手入れを続けている。

 閉校した三豊工業高校(観音寺市大野原町)の跡地から移植した10株ほどの花が今年新たに加わり、構内は一層華やぎを増している。

 駅に降りた三豊市の女性(77)は「豊浜駅のツツジのことは新聞などで知っていたが、こんなにたくさん植わっていると思わなかった。見事ですね」と話し、カメラを向けていた。

(四国新聞・2021/05/01掲載)



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