雲海ダイナミックに　雲辺寺山頂

　観音寺市の徳島県境にある雲辺寺山（標高927メートル）の山頂付近で2日、大海原を思わせる壮大な雲海が見られた。

雲辺寺ロープウェイ山頂駅の向こうに大海原のように広がる雲海＝２日午前６時半ごろ、徳島県三好市の雲辺寺毘沙門天展望館上空からドローン撮影（雲辺寺提供）

　雲海は地表近くに濃い霧や層雲が発生し、標高の高い場所から海のように見える自然現象。雲辺寺山頂付近では、雨が降った翌日に放射冷却現象が起きると出現しやすいとされる。

　雲辺寺山頂公園（同市大野原町）では、青空の下、「天空のブランコ」の向こうに白いじゅうたんを敷き詰めたようなダイナミックなパノラマが広がった。四国霊場66番札所・雲辺寺（徳島県三好市）によると、晴れた日に香川側でこれほどの雲海が現れるのは「年に1、2度あるかないか」という。

　高松市から訪れた男性（84）は「遠くの雲が氷山のよう。香川ではめったに見られない景色」と珍しそうに眺めていた。

（四国新聞・2021/07/03掲載）

雲辺寺山頂公園