高松市の漆芸家北岡省三さん(72)の個展が香川県坂出市駒止町のかまどホールで開かれている。21日はギャラリートークがあり、北岡さんは植物や動物、自然をテーマにした作品について解説し、訪れた人たちは巧みな技術力で生み出された繊細な美しさを堪能していた。個展は29日まで(23日休館)。


作品制作で使う道具などの解説を行う北岡さん(左端)=香川県坂出市駒止町、かまどホール

作品制作で使う道具などの解説を行う北岡さん(左端)=香川県坂出市駒止町、かまどホール


 北岡さんは漆芸の重要無形文化財保持者(人間国宝)だった音丸耕堂らに師事。絵画的な作風が特徴で、2001年に県指定無形文化財保持者に選ばれ、19年には旭日双光章を受章している。

 会場には花器や箱、アートパネル、びょうぶなど約60点を展示。北岡さんは、鮮やかなクジャクの羽を表現したものやアジサイ、月をモチーフにした作品の技法などを説明した。

 また、生漆や顔料のほか、はけや砥石(といし)といった道具などを見せながら、「漆製品は制作に手間がかかるが、約9千年前の腕輪が北海道で見つかったように半永久的な耐久性がある」と紹介していた。

(四国新聞・2021/08/22掲載)

北岡省三 漆芸展


会場 かまどホール(香川県坂出市駒止町1-3-7)
開催日時 2021/8/7(土)~8/29(日)10:00~17:00
入場料 300円(70歳以上・高校生以下は無料)
定休日 月曜日
TEL 0877-46-2178(名物かまど坂出駅南口店)


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