香川の技と世界の技がコラボ 職人×アーティスト 「讃岐リミックス」始動
デザイン事務所「人生は上々だ」（香川県高松市）とJTB（本社・東京）などは、香川県の伝統工芸士や地場産業を支える職人が、国内外で活躍するアーティストと共同で創作に取り組むプロジェクト「SANUKI ReMIX（讃岐リミックス）」を行うことを明らかにした。漆芸や盆栽といった香川の伝統文化に世界の技を織り交ぜた新たな価値の創出を目指す。
村上モリローさん（左端）とアーティストによるトークセッション＝香川県高松市玉藻町、披雲閣
プロジェクトは、職人とアーティストの融合を通じ、香川を真のアート県へと進化させるのが目的。12日に、舞台となる同市玉藻町の玉藻公園披雲閣で取り組みの概要を発表した。
プロジェクトでは、人生は上々だの代表でアートディレクターの村上モリローさんがクリエイティブディレクターを担当。職人はうちわ工房三谷（丸亀市）の三谷順子さんや川口屋漆器店（さぬき市）の佐々木康之さんら6組、アーティストは盆栽師の平尾成志さん（埼玉県）やフードスペシャリストの楠本勝三さん（東京都）ら4人が参加する。
発表の席上、楠本さんは「自分の中のテーマは温故知新。今までにあるものを生かしながら、らしさをどう表現するか。僕も勉強させてもらうつもりで頑張りたい」と意気込んだ。佐々木さんは「自身もかっこいいと思えるものを楽しみながら作りたい。地場産業への貢献や知名度アップにつながっていけば」と期待を寄せた。
完成した作品は、2022年1月22～29日に披雲閣で展示する。制作過程の様子は、会員制交流サイト（SNS）などで随時発信する予定。
コラボのメンバーは次の通り。
盆栽師・平尾成志さん×盆栽の北谷養盛園・北谷隆一さん（高松市）▽うちわ工房三谷・三谷順子さん×アートディレクター・小杉幸一さん（東京都）▽手袋のダイコープロダクト・川北康伸さん（さぬき市）×盆栽師・平尾成志さん▽薫る農園・河田薫さん（高松市）×川口屋漆器店・佐々木康之さん×フードスペシャリスト・楠本勝三さん▽庵治石の「たぶん、加工。」（高松市）×プロダクトデザイナー・花沢啓太さん（静岡県）
（四国新聞・2021/11/29掲載）