香川県さぬき市を拠点に活動する「劇団プチミュージカル」(山崎恒人代表)の第64回公演「響け♪駅ピアノ」が26日、高松市玉藻町のレクザムホール大ホールで開かれる。さまざまな事情を抱えた子どもたちが、音楽との関わりを通して悩みや苦しみを乗り越えていく姿を描く。


本番に向けて練習を重ねる劇団員=香川県さぬき市内


 同団は約70人で構成。今回は8歳から90歳までがキャストやスタッフとして参加する。脚本と音楽は、これまでと同様に団員で元長尾小教諭の白川恵介さん(63)が担当。白川さんはインドネシアのジャワ島で戦争捕虜として一生を終えた日本人の「僕は唱歌が下手でした」という詩に感銘を受け、今作を制作したという。

 物語の舞台は、スイッチバック式の停車場がある架空の町。温泉宿の娘で、廃校寸前の小学校唯一の6年生「かずね」と、同級生として転校してきた少女「めろ」と少年「りつ」の3人を中心にストーリーが展開していく。

 かずねは好奇心旺盛だが何事も長続きしない性格に悩み、めろは母の病死から立ち直れず、りつはスムーズに話せない「吃音(きつおん)」でいじめられた過去に苦しんでいた。駅でほこりをかぶったグランドピアノを発見したのを機に、3人や町に変化が訪れる。

 ミュージカルには白川さんが教師時代に作曲した「音楽のちから信じよう!」をはじめ、多彩な楽曲が登場。中でも、今作のために書き下ろした「ピアノ協奏曲第2番ト短調switchback」は劇中のコンサートとして生演奏で披露する。

 かがわ文化芸術祭2021の参加公演。16:30開演。入場料は一般2000円(前売り1800円)、ペア券は前売りのみで3000円。来年2月27日16:30から三木町の町文化交流プラザでも上演する。問い合わせは同団事務局、電話0879-42-3567。

(四国新聞・2021/12/08掲載)

劇団プチミュージカル 第64回公演「響け♪駅ピアノ」


会場
レクザムホール大ホール
香川県高松市玉藻町9-10
開演時間 16:30
TEL
劇団プチミュージカル事務局
0879-42-3567


関連情報