香川県丸亀市綾歌町の福成寺(ふくじょうじ)で寒桜が見頃を迎えた。淡いピンク色の花々が参道に一足早く春の彩りを添え、花に集まるかわいらしい小鳥の姿も相まって、参拝客らに癒やしを届けている。


一足早く春の雰囲気を漂わせる讃岐寒桜=丸亀市綾歌町、福成寺


 寒桜は、地元住民や参拝客に喜んでもらおうと、同寺が1986年に境内南側の池のほとりに植栽。参道沿いに早咲きの讃岐寒桜が13本、遅咲きの椿寒桜が5本並んでいる。

 同寺によると、例年は讃岐寒桜が1月に入って咲き始めるが、今シーズンは昨年10月下旬に花が開き、4分咲き程度のまま越年。1月下旬から花が増え、現在はほぼ満開となっている。讃岐寒桜の見頃は今月中旬まで、入れ替わるように濃いピンク色の椿寒桜の花が咲き、3月初めぐらいまで楽しめるという。

 参道や境内には市内外から大勢の人たちが観賞に訪れており、花の蜜を吸いに来たメジロを写真に収めようとカメラ愛好家の姿も多く見られる。幡多亮圓住職は「今シーズンはいつもより長い期間、きれいな花を咲かせてくれている。新型コロナウイルスの影響で窮屈な日々が続くが、寒桜を見て、近づく春の雰囲気を感じてもらえれば」と話している。

(四国新聞・2022/02/10掲載)



関連情報