香川県内の芸術家がジャンルや会派を超えて集まる県美術家協会(東原吐雲会長)の小品展が、高松市内町の高松三越美術画廊で開かれている。ベテランから若手まで第一線で活躍する作家の個性が凝縮した作品が出展され、来場者を楽しませている。22日まで。


個性豊かな作品に見入る来場者

個性豊かな作品に見入る来場者=香川県高松市内町、高松三越美術画廊


 同協会の小品展は1970年から開催しており、今年で52回目。今回は会員400人のうち86人が出品しており、日本画14点、洋画35点、彫刻3点、工芸12点、書15点、写真7点を展示販売している。

 このうち、洋画部門は風景や静物、動物などを題材にした個性豊かな作品がずらり。同協会役員の三上栄治さん(72)による油彩画「フクロウ」は油絵の具の重ね塗りに工夫を加え、闇夜にひっそりとたたずむフクロウを幻想的に表現した。このほか、淡い青色の墨汁を使った前衛書や、高松市サンポートの夕闇を捉えた写真、彫漆(ちょうしつ)のペンダントなども注目を集めていた。

 友人と訪れた三木町の土屋弘子さん(74)は「コロナ下で元気が出ない時もあるが、温かみのある作品を見ると心がほっとする」と話していた。

(四国新聞・2021/02/18掲載)

高松三越美術画廊


所在地 香川県高松市内町7−1
開催日時 2月16日(水)~2月22日(火) 10:00-19:00(最終日16:30終了)


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