2021年度の高松市文化奨励賞(新人部門)を受賞した小学校講師で金属工芸家の中條新さん(25)=香川県高松市牟礼町=の作品展が、香川県高松市常磐町の瓦町FLAG8階・市民交流プラザIKODE瓦町アートステーションで開かれている。銅や銀、真ちゅうといった金属で作られた花器やつぼなどの力作約30点が展示され、来場者の目を楽しませている。27日まで。



 中條さんは大阪芸大大学院を修了後、昨年春から長尾小学校で図工専科講師として児童を指導。その傍ら作品制作に励み、同年6月の伝統工芸日本金工展で文部科学大臣賞を受賞した。

 40歳未満を対象にした新人部門の受賞者による作品展は今回が初めて。若手作家の成果を披露するとともに作品を市民らに広くPRし、文化芸術に触れてもらおうと市が企画した。

 文科大臣賞に輝いた作品「鍛銅鑞流(たんどうろうながし)花器―移ろい―」は、たたいて立体的に形作る「鍛金」という技法を生かして楕円(だえん)形の模様を表現したのが特徴。このほか、メンダコの浮遊感をイメージした置物、上口にあえて「しわ」を残したワインクーラーなど個性的な作品が並んでいる。

 中條さんは「作品を通して金属を身近に感じてほしい」と話していた。

 作品展は25日までは13:00~18:00。26、27日は10:00~18:00。無料。

(四国新聞・2022/02/25掲載)

市民交流プラザIKODE瓦町アートステーション



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