瀬戸内国際芸術祭2022開幕を翌日に控えた13日、香川県高松市内の専門学校生らが同市の女木島を訪れ、島内のレンタル自転車に自分たちが制作したイラストのプレートを取り付けた。島に伝わる「鬼ケ島」伝説にちなみ、さまざまな表情の鬼や豊かな自然を描いており、芸術祭の舞台となる同島の魅力を観光客らに発信する。


イラストを取り付けたレンタル自転車と穴吹デザインカレッジの学生=香川県高松市、女木島

イラストを取り付けたレンタル自転車と穴吹デザインカレッジの学生=香川県高松市、女木島


 レンタル自転車へのイラストの取り付けは、穴吹デザインカレッジのグラフィックデザイン学科の学生が芸術祭の盛り上げや地域活性化に貢献しようと、2019年の前回芸術祭に続いて実施した。

 今回取り組んだのは1、2年生34人。イラストはA4サイズの大きさで、島の海岸沿いを自転車に乗って走るかわいい鬼や、女木港にあるモアイ像に鬼の角を付けたユニークなデザインのものなど、それぞれに学生の個性が光っている。

 この日は学生代表の2年生5人が島を訪問。自転車の貸し出し事務所となっている鬼ケ島おにの館で作業を行い、全34台の自転車の前かごに設置していた19年のプレートを外し、新しいイラストに付け替えた。

 学生はその後、自転車に乗って島内を巡った。芸術祭の出展作品を見学したり、観光スポットの鬼ケ島大洞窟に訪れたりして、人気イベント開幕直前の「島時間」を満喫。参加した鉢峯尚明さん(19)は「自分たちのイラストを付けた自転車が瀬戸芸期間だけでなく、その後も島をにぎわせてくれたらうれしい」と話した。

 同島のレンタル自転車は市の指定管理者が運営。タイヤサイズはいずれも26インチ。1日乗り放題(8:00~17:00)で、1台1500円で貸し出している。

(四国新聞・2022/04/14掲載)



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